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新型肺炎「人から人に感染」 WHOが緊急会合へ

死者4人に

(更新)
新型肺炎の患者が入院している病院の医療スタッフ(20日、武漢市)=ロイター

【大連=渡辺伸】中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎について、中国政府の専門家チームのトップは20日「人から人に感染していることは間違いない」と言明した。武漢市政府は21日未明、4人目の死者発生を公表した。感染拡大を受け、世界保健機関(WHO)は「国際的に懸念される緊急事態」にあたるかを判断する専門会の緊急会合を22日に開くと発表した。

人から人への感染確認は、中国の感染症研究の第一人者である鍾南山氏が、20日夜放映の国営中央テレビ(CCTV)のインタビューで明らかにした。鍾氏は新型肺炎を調査している中国衛生当局の専門家チームトップを務めている。

新型肺炎の発生が最初に確認された武漢市の衛生当局はこれまで「人から人への感染は排除できないが、そのリスクは比較的低い」と説明していた。今回の新型コロナウイルスは現状では人から人への感染が容易に起こるとは考えられないとされていたが、鍾氏の発言は中国政府が事実上認めたことを意味する。

鍾氏は人から人への感染の根拠として、広東省の患者を事例にあげ「武漢市に行ったことはないが、家族が武漢に行ったあとに感染した」と説明した。患者を看護した医療従事者14人が感染したことも明らかにした。感染源に関しては野生動物の可能性が大きいと指摘した。

中国では25日の春節(旧正月)期間の前後40日間で、帰省や旅行などで延べ約30億人が移動する見通しという。鍾氏は春節休暇で人の往来が活発になることから「発症者はさらに増えるだろう」と述べた。

一方、武漢市の衛生当局は21日未明、新型コロナウイルスによる肺炎で19日に89歳の男性1人が死亡していたと発表した。死者は合計で4人目となる。

国営新華社通信などによると、新型コロナウイルスの肺炎は21日時点で武漢市の198人に加えて、北京市で5人、広東省で14人、上海市で2人の発症が確認されている。中国全体で計219人にのぼる。

中国国外でも20日に韓国で1人の患者が確認された。同日までにタイで2人、日本で1人の患者が判明している。

新型肺炎の広がりを受け、WHOは20日、専門家による緊急委員会を本部を置くスイスのジュネーブで22日に開くと発表した。新型肺炎が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に相当するかどうかを検討するほか、感染拡大を防ぐ方策などを協議する。

WHOは昨年7月にコンゴ(旧ザイール)でのエボラ出血熱で緊急事態を宣言した。

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