中国、プラスチック利用規制に本腰 ストロー年内で禁止

2020/1/20 21:30
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中国政府は2020年末までに飲食店でのプラスチック製ストローの利用を禁じるなどの規制を打ち出した

中国政府は2020年末までに飲食店でのプラスチック製ストローの利用を禁じるなどの規制を打ち出した

【広州=川上尚志】中国政府がプラスチック製品の大規模な利用規制に踏み切る。2020年末までに全国の飲食店でプラ製ストローの利用を禁じ、買い物袋や出前の容器などへの規制も順次広げる。中国はプラごみの排出量が世界最大となっており、海洋汚染への対策を強化して環境重視を鮮明にする。プラ製品の代替品が必要となる小売業などではコスト負担が増しそうだ。

中国の経済政策の司令塔である国家発展改革委員会などが19日、プラ製品の規制に関する政策を発表した。

まず20年末までに飲食店での使い捨てのプラ製ストローの利用を全面的に禁じる。主要都市のスーパーなどの買い物袋でもプラ製品の採用を禁止する。さらに22年末までに高級ホテルで歯ブラシなどプラ製品の無料提供の自粛を求め、25年までに都市部の出前で使われるプラ製の容器の量を現在より3割減らすという。

新たな政策ではプラスチックごみの輸入を全面的に禁止することも盛り込んだ。中国は欧米や日本からプラごみを資源として受け入れてきたが、国内の環境汚染を受けて17年末から政府が輸入の大部分を禁じている。今回、全面禁止にまで踏み込み、プラごみ輸入の取り締まりを一層強化する。

中国のプラごみの排出量は世界最大だ。英オックスフォード大の研究者などでつくる「アワ・ワールド・イン・データ」が18年9月に公表した報告書によると、排出量は年約6千万トンで2位の米国の1.6倍、3位のドイツの4.1倍に達する。中国ではプラスチックによる海洋汚染が生態系への脅威になっているとして、国際社会から批判されてきた。

中国政府は08年からスーパーなどでレジ袋の無料配布を禁止し、プラごみの削減に取り組んできた。ただスマートフォンを介した通販や出前の利用がここ数年で急増し、商品を届けるために使うプラ製の容器や包装の消費も伸び続けている。新たな政策では広範な領域に規制を広げており、「プラ製品による汚染を長期的にコントロールする仕組みを作ることが狙い」(中国証券大手の華泰証券)との見方が出ている。

一方で企業の負担は重くなりそうだ。プラ製品の代わりに紙や代替素材を使った製品を確保する必要が生じ、一般にコストは割高になる。ネット通販大手のアリババ集団や京東集団(JDドットコム)はすでに商品の包装の脱プラに着手しているものの、中小企業も含めてきちんと対応できるかは未知数で、今後混乱が生じる可能性もある。

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