陸と海、30%を保護区に 国連生物多様性条約の新目標案

2020/1/20 11:39
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人類の生存に欠かせない多様な生き物や生態系を守るため、国連の生物多様性条約事務局が2030年までに達成すべき新たな保全目標の素案をまとめたことが分かった。世界の陸域と海域の少なくとも30%を保護区などにして保全したり、プラスチックごみ汚染を半減させたりする。開発や地球温暖化により生物多様性が損なわれ続けており、新目標で保全強化を図る。

漁網に絡んで死んだウミガメ。プラスチックごみなどの汚染が海の生き物の脅威になっている(米海洋大気局提供)=共同

各国で協議し、今年10月に中国で開く同条約第15回締約国会議(COP15)で採択を目指す。「陸域の17%と海域の10%を保護区にする」など、20年までの取り組みを掲げた現行の「愛知目標」の後継となる。

厳しい国内対策が必要な項目もあり、各国の思惑が絡み難しい交渉になりそうだ。

人の活動により種の絶滅が自然状態の100~千倍の速さで起きているとされるなど自然環境の破壊は深刻で、愛知目標の達成は難しいとみられている。素案では、生物多様性を回復の軌道に乗せるため、30年までに社会全体で緊急の行動を取る必要があると強調し、社会の変革を求めた。

個別目標を20項目設け、日本の国立公園などが該当する保護区の拡大のほか、過剰な栄養や生き物を殺す薬剤、プラスチックごみによる汚染を半減させるとした。

日本でアライグマやブルーギルなどが問題化している外来種を巡っては、侵入を半減させるとしている。森林管理を含む自然を活用した対策で、温暖化対策のパリ協定に沿って温室効果ガスの排出削減に貢献することも掲げた。

国内外のサプライチェーン(部品の調達・供給網)に起因する生態系への悪影響を半減させたり、バイオテクノロジーの有害な影響を防ぐ対策を全ての国が導入したりすることも盛り込んだ。

愛知目標は10年に名古屋市で開いた締約国会議で採択され、今年が達成期限になっている。

〔共同〕

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