首相「全世代型社保へ改革実行」 通常国会召集

2020/1/20 14:09 (2020/1/20 14:51更新)
保存
共有
印刷
その他

第201通常国会が20日召集され、安倍晋三首相は午後の衆参両院本会議で施政方針演説に臨んだ。「全ての世代が安心できる全世代型社会保障制度をめざし、本年、改革を実行していく」と表明した。憲法を巡っては「未来に向かってどのような国をめざすのか。その案を示すのは私たち国会議員の責任ではないか」と憲法審査会での議論を呼びかけた。

夏の東京五輪・パラリンピックについて「世界中に感動を与える最高の大会にする。そこから国民一丸となって新しい時代へと、共に踏み出そう」と訴えた。東日本大震災からの復興を世界に実感してもらう機会だとして「まさに復興五輪だ」と指摘した。

第2次安倍政権発足後7年間の経済や働き方改革の実績を振り返り「諦めの壁を完全に打ち破ることができた」と強調した。

「社会保障をはじめ、国のかたちに関わる大改革を進めていく」と述べた。70歳までの就業機会を確保し「働き方の変化を中心に据えながら、年金、医療、介護全般にわたる改革を進める」と説いた。年齢ではなく能力に応じた負担に見直す立場を示した。

事業規模26兆円の経済対策を紹介し「海外発の下方リスクにも万全を期す」と理解を求める。ビッグデータや人工知能(AI)を活用する「第4次産業革命」に国家戦略として取り組む考えを示した。次世代通信規格「5G」やポスト5G、さらにその先を見据え「イノベーションを力強く後押しする」と話した。

外交政策では「戦後外交を総決算し、新しい時代の日本外交を確立する正念場の1年」と位置づけた。米国とイランが対立する中東情勢を巡って「緊張の高まりを憂慮する」と自制を促した。「自衛隊による情報収集態勢を整え、日本関係船舶の安全を確保する」と中東派遣の意義を説明した。

日米安全保障条約改定から60年を迎えた節目に触れ「同盟は今かつてなく強固なものとなっている」と強調した。20年代前半の在沖縄海兵隊のグアム移転に向け意欲を示した。

「韓国は元来、基本的価値と戦略的利益を共有する最も重要な隣国」と表現した。元徴用工訴訟問題を念頭に「国と国との約束を守り、未来志向の関係を築き上げることを期待する」と対応を迫った。

中国とは「地域と世界の平和と繁栄に共に大きな責任を有している。新時代の成熟した日中関係を構築する」と言明した。春の習近平(シー・ジンピン)国家主席の国賓待遇での来日には直接言及しなかった。

北朝鮮に対しては「拉致問題の解決に向け、条件を付けずに私自身が金正恩(キム・ジョンウン)委員長と向き合う決意だ」と重ねて明言した。

日ロ関係は「1956年宣言を基礎として交渉を加速させ、領土問題を解決して、平和条約を締結する方針に全く揺らぎない」と決意を示した。

首相主催の「桜を見る会」の問題やカジノを含む統合型リゾート(IR)に絡む贈収賄事件に関しては触れなかった。

衆院本会議で施政方針演説をする安倍首相(20日)

衆院本会議で施政方針演説をする安倍首相(20日)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]