「チバニアン」決定 千葉県、市原市で歓迎の声

2020/1/17 19:23
保存
共有
印刷
その他

77万4千~12万9千年前の地質時代を「チバニアン」(千葉時代)と命名することが国際学会で決まり、千葉県や由来となった地層を擁する市原市では歓迎の声が上がった。今後は科学教育や観光の面で地層に注目が集まり、地域活性化にもつながるとの期待感が高まっている。

小出譲治市長は命名決定を伝える広報誌の号外をJR五井駅で配布した(17日、千葉県市原市内)

小出譲治市長は命名決定を伝える広報誌の号外をJR五井駅で配布した(17日、千葉県市原市内)

市原市は命名決定を受けて、市役所で記念セレモニーを開催。小出譲治市長らがくす玉を割ると「祝 チバニアン決定」と記した垂れ幕がひるがえり、職員から大きな拍手が上がった。

小出市長はあいさつで「市民と喜びを分かち合いたい。これからは『千葉の時代』が世界の教科書に載るため、研究や観光に資するような展開を責任を持って図っていきたい」と述べた。終了後の記者会見では見学者や観光客の増加を見据え、ガイダンス施設の充実や遊歩道の整備に取り組む方針を示した。

市原市は命名決定を伝える広報誌の号外を急きょ作成。市中心街のJR五井駅で小出市長らが道行く市民に配布し「チバニアン決定しました!」と報告した。

チバニアン命名の由来となった市原市田淵地区の「地磁気逆転地層」には太古、地球のN極とS極の向きが逆転した痕跡が残っている。市原市は地磁気逆転のしくみをパネルや映像で分かりやすく紹介する「チバニアンビジターセンター」を2019年12月に開設。地元住民らでつくるガイド組織も発足し、見学者向けの解説や観光案内を手がけている。

地層の近くには紅葉の名所として知られる養老渓谷や温泉、小湊鉄道のトロッコ列車など様々な観光資源が点在する。チバニアン見物に訪れる観光客を周辺の観光スポットに呼び込むことで、新たな観光振興につながる期待感は強い。小出市長も「観光資源を磨き上げて来訪者を増やしたい」と意気込む。

森田健作知事は命名決定を受けて「県民の新たな誇りになるとともに、千葉の魅力を世界に向けて発信できる絶好の機会になり、大変うれしい」との談話を発表。活動に関わった研究者グループや市原市関係者に謝意を示した。

県教育委員会も「チバニアン」のPR活動を加速する。地磁気逆転のしくみを児童や生徒に分かりやすく説明するホームページを19年度中に開設するほか、専用の図解ポスターを県内すべての小中高、特別支援学校に配布する。担当者は「これまでは『チバニアン』という言葉が先行しがちだったが、命名決定を機に地層自体への理解をさらに深めてほしい」と話している。

電子版の記事が今なら2カ月無料

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]