LIBOR関連の新規取引「9月までに停止を」 英当局が警鐘

金融最前線
2020/1/17 5:38
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【ロンドン=篠崎健太】英国のイングランド銀行(中央銀行)と金融行為監督機構(FCA)は16日、英金融業界に対し、2021年末に予定されるロンドン銀行間取引金利(LIBOR)廃止への対応を急ぐよう促す声明を出した。具体策の一つとして、LIBORを使う融資などの新規取引を20年9月末までにやめるよう求めた。対応の遅れに金融当局として警鐘を発した。

金融当局はLIBORからの移行の遅れを懸念している(英イングランド銀行本店)=ロイター

LIBORは債券や住宅ローンをはじめ、様々な金融取引に使われている指標金利だ。複数の大手銀行による不正操作問題が12年に発覚したのを機に、参加行の申告に基づいて算出される仕組みが問題視された。17年7月、FCAのベイリー長官が21年末で廃止する方針を表明し、実際の取引に基づく新指標に切り替える流れが固まった。

イングランド銀とFCAは期限を区切った移行策として、ポンド建てLIBORを参照する融資や債券発行などの新規の取引を、20年9月末までに停止する目標を掲げた。新指標である「ポンド翌日物平均金利(SONIA)」への切り替えを急ぐよう求めている。

デリバティブ(金融派生商品)分野では、ポンド建て金利スワップで参照する指標を3月末までに、LIBORからSONIAに変更すべきだと指摘した。

共同声明は「(20年は)LIBORからの移行にとって重大な年だ」と強調した。「企業は21年末の廃止に備える努力を加速しなければならない」と訴えた。

LIBORを利用する世界の金融取引の残高は400兆ドル(約4京4000兆円)規模にのぼるとの推計がある。膨大な取引を残したまま廃止が近づけば金融システムを揺さぶりかねず、当局は代替指標への移行の遅れに神経をとがらせている。

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