農産品輸出、アジア向け不調 1兆円目標の達成難しく

2020/1/16 20:41
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農林水産省は2019年11月時点の農林水産物・食品の輸出状況をまとめた。中国や米国向けは伸びたものの、香港や韓国向けが落ち込んだことで、1~11月の累計は前年同期比0.5%増の8234億円と小幅な伸びにとどまった。11月単月の輸出額は838億円で、残る12月分を加えても政府が目標として掲げていた19年の輸出額1兆円の達成は困難な状況となっている。

1~11月の農林水産物・食品の累計輸出額を国・地域別に見ると、韓国向けが20.1%減と全体の足を引っ張った。日韓関係の悪化から不買運動の影響が出て、アルコール飲料が落ち込んだ。

最も輸出額が大きい香港向けも3.8%減の1844億円だった。政情不安の影響で香港に宝飾品を買いに来る中国人が減り、真珠の輸出が大きく落ち込んだ。ナマコの輸出も不調だった。台湾向けもリンゴなどが低調で1.1%減となったほか、ベトナムも水産物が落ち込み3.1%減となった。

一方、中国向けは14.9%増の1384億円となりプラスを維持した。コメの輸出が好調だったほか、アルコール飲料も伸びた。

先進国向けも順調だった。米国向けは6.1%増の1135億円。牛肉や日本酒が好調に推移したほか、スシ向け食材として使われるブリも全体をけん引した。欧州連合(EU)向けは3.6%増の450億円で、ウイスキーや日本酒などのアルコール飲料、調味料などが全体を押し上げた。

11月単月の全世界向けの輸出額は838億円で、前年同月を1.5%下回った。18年の輸出の伸びは前年比12.4%増と好調だったが、19年は11月までの累計で0.5%増と、政情不安や海外経済の景気低迷などで大きくブレーキがかかった格好。農水省は早期の1兆円達成を目指したい考えだ。

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