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ニューヨークは真冬がお得 グルメにミュージカル満喫

NIKKEI STYLE

全米でテレビ放映される華やかなタイムズスクエアでのカウントダウンで年が明けるニューヨーク。ホリデーシーズンが終わると、ニューヨーク市観光局が手掛ける「NYCウィンター・アウティング」という観光にお得なウイークがやってくる。

ブロードウェーのミュージカル公演のチケットが1枚分の値段で2枚手に入る「NYCブロードウェイ・ウィーク」、360軒ほどのレストランがお得なコースメニューを提供する「NYCレストラン・ウィーク」、そして1人分の料金で2人分のアトラクション、ミュージアム、ツアーなどのチケットが購入できる「NYCマスト・シー・ウィーク」で構成される。2020年は1月21日~2月9日。エンターテインメント、カルチャー、食をお得に楽しめるまたとないひとときをご紹介する。

まず「NYCブロードウェイ・ウィーク」。まばゆいばかりのネオンサインが輝くタイムズスクエアあたりには、「アラジン」「ライオンキング」「シカゴ」など映画になって日本人にもなじみのあるストーリーミュージカルの看板があちこちで見られる。その一つ「オペラ座の怪人」は、まるで自分がオペラ座で観劇しているような錯覚を覚えるほどクラシックな雰囲気の舞台となっている。

天井から下りる超巨大なシャンデリア、舞台をボートでこいでくるかのような怪人、業火は本当の熱い炎と、大掛かりな演出に圧倒される。歌唱やバレエなども素晴らしく、ブロードウェーでロングラン公演をしているのにも納得。チケットの販売はすでに1月8日から始まっていて、人気のミュージカルは売り切れもある。早めにオンラインでのチェックを!

「NYCレストラン・ウィーク」は冬と夏の2回、グルメをうならせる実力派レストランが、ランチ2コース26ドル(約2900円)、ディナー3コース42ドル(約4600円)からという格安の値段で自慢のメニューを提供する。

例えば、ウォール街にあり、1837年創業、米国で最初にオープンした高級ディナーレストランというステーキハウス「デルモニコス(Delmonico's)」のコースには、看板料理の「ベビーアイスバーグウェッジサラダ」や、18時間かけてじっくり下味をつけた「ショートリブ」なども含まれる。極上の肉はもちろん、前菜や付け合わせのおいしさも抜群だ。もちろん、ワインも割安で楽しめる。ウォール街の金融パーソンたちも囲むテーブルを仕切るウエーターの洗練されたサービスも。ニューヨーカーがちょっと気取っていく極上の食事を気軽に楽しめる。

参加しているレストランは、アメリカンな料理をはじめとして、ヨーロピアン、中華、エスニック、和食などバラエティーに富む。グルメは見逃せない。

1人分の料金で2人分のチケットが購入できる「NYCマスト・シー・ウィーク」は、ニューヨークが誇るユニークなミュージアムやアトラクションを回るいいチャンス。トレンディーなエリアとして注目のブルックリンなら、午前中にニューヨークで2番目の大きさの「ブルックリン美術館」へ。米国の歴史をたどりながら最後はコンテンポラリーアートに行き着く展示や、女性著名人があっと驚くテーブルセッティングで並ぶ「ディナー・パーティー」という展示は必見だ。そして、ウィリアムズバーグでガイドと一緒の食べ歩きツアー「ライク・ア・ローカルツアー(Like A Local Tours)」に参加すれば、お昼も兼ねられる。

マンハッタンの絶景「エンパイア・ステート・ビルディング」の展望台もいい。総額180億円をかけたという改修で、80階の展示では双眼鏡でのぞく昔のニューヨーク市を再現するなど、展望台に行くまでも楽しめる。窓の外にはキングコングがいることも! 86階の展望台が大人42ドル(約4600円)、102階まで上るにはさらに30ドル(約3300円)が必要なので、割安なウイークはうれしい。ほかにも話題の再開発エリア「ハドソン・ヤード」に立つ「ザ・シェッド」もチェックしたい。

ユニークなバス観光ツアー「ザ・ライド」は、一見窓のないバスに乗ってタイムズスクエアから出発するのだが……。ネタバレするのでこれ以上書けないが、あっと驚くインタラクティブ体験が待っていておすすめだ。

冬のこの時期はホテル料金も手ごろになる。おしゃれなブティックホテルやクラシックで落ち着いた趣のあるホテル、施設がそろう大型ホテルなど市全体で約750軒あるホテルはよりどりみどりだ。冷たいけど澄んだ空気のニューヨークの冬。スケジュールを早めに立てて、お得な冬のウイークにブッキングした施設を回っていこう。

小野アムスデン道子
世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスに。東京と米国・ポートランドのデュアルライフを送りながら、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。日本旅行作家協会会員。

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