ホンダ、いすゞとFCV共同研究 大型トラックで試作車

2020/1/15 17:15
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ホンダは15日、燃料に水素を使う燃料電池車(FCV)で、いすゞ自動車と大型トラックを共同研究すると発表した。ホンダが乗用車向けで展開している燃料電池システムを、商用車で載せて性能を評価する。FCVは基幹部品のコスト、水素ステーション整備などが課題となっているが、長距離輸送を担う商用車で展開することで普及に弾みをつける。

ホンダの研究開発子会社である本田技術研究所といすゞが共同研究の契約を締結し、2年間研究を進める。大型トラックで走りや用途など乗用車との違いを見極めながら、いすゞの大型トラックにホンダの燃料電池システムを搭載した車両を試作する。実走データなどを収集していく方針だ。

ホンダは2016年にFCV「クラリティ フューエルセル」を発売している。その後、17年にコスト低減に向けて米ゼネラル・モーターズ(GM)と組み、米国で基幹システムを共同生産する合弁会社を設けた。量産効果によるシステムの低コスト化をめざすが、ホンダの乗用車に対象が限られていた。

燃料電池システムは、主に乗用車で実用化されているものの、トラックをはじめとする商用車、船舶など活用先は環境面からも幅広い。ホンダは乗用車以外への活路を探り、商用車などへの燃料電池システムの外販も検討しており、いすゞとの共同研究も「そのための一歩としてとらえている」(ホンダ)という。

いすゞもトラックのパワートレインの多様化を進めている。燃料電池も加えることで、ラインアップを広げて、様々なユーザーやマーケットの要望に応じる狙いだ。ホンダの燃料電池、いすゞの大型トラック開発とそれぞれのノウハウを生かし、実用化を視野に入れて研究するとみられる。

自動車業界では環境負荷の低減などに向けて電動化技術が注目されている。ただ、多くの荷物を運び長距離を走る大型トラックでは電気自動車(EV)が、最適なパワートレインとは限らない。FCVであれば、走りながら発電するため効率も良いうえ、水素の充填に時間がかからず、EVと比較すると業務用途でメリットを最大限に発揮できる。(岡田江美)

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