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肉食文化・アメリカに植物肉革命 イラスト解説

アメリカ発!メシ新時代

肉食文化の米国で、食卓に異変が起きている。「プラントベースド(植物由来)」と呼ばれる、豆などで作った偽物の肉が人気を博しているのだ。ファストフードチェーンなどの飲食店が相次いで植物肉を扱い始めた。2040年には50兆円市場になるとの予測もある。(敬称略)

なぜこれほど植物肉が世の中に普及すると考えられているのか。背景には、環境意識の高まりがある。畜産などの食料供給の過程で出る温暖化ガスの排出は無視できない規模になっている。植物肉を食べた人の90%は肉を普段食べている人だ。宗教上の理由などから厳しい菜食主義を貫く「ビーガン」とは限らない。

従来の菜食主義者向けの食事と違い、味がリアルな肉に近いことが人気の理由だ。市場を切り開いたのはカリフォルニア州にある2つのスタートアップ企業。20日から連載する「アメリカ発!メシ新時代」の1回目は肉食文化に一石を投じたビヨンド・ミートとインポッシブル・フーズを創業した2人のブラウンに迫る。

ビヨンド・ミートとインポッシブル・フーズの躍進は「食」の分野に多くの起業家を誘いこんだ。培養肉のような新しいたんぱく質を開発する企業を集めた「カオスマップ(業界地図)」を見ると、この産業の盛り上がりがよくわかる。18年1月は20社だけだったが、19年8月末には290社に増えた。

細胞培養して作る肉や魚、植物性の卵――。次世代フード企業の台頭を縁の下で支えるのが、スタートアップ養成機関のインディバイオだ。2回目では同組織を創業したアルビンド・グプタの狙いを探る。

食をめぐる変化は、既存の業界を揺さぶる。示唆に富むのが肉よりも10年以上早く植物由来製品の波が押し寄せたミルクの世界だ。

米国には約9500万頭の牛と約2万5000社の畜産・魚養殖企業が存在するが、乳牛最大手が破綻申請するなど業界に逆風が吹く。苦境をどう乗り越えるか。3回目では曽祖父が作ったカリフォルニア州最古の酪農場を畳んだ4代目、ディノ・ジャコマッジの決断を読み解く。乳牛をすべて売り払ったディノは、意外な決断をする。

いま、米国で食卓が激変しているのはフードとサイエンスがかけ合わさったからだ。科学者の視点でいち早く料理を見つめ直したのが米マイクロソフト初代最高技術責任者(CTO)のネイサン・ミアボルド。ゲイツが唯一読んだという料理本の著者でもあるミアボルドは、まるで研究室のような計器が並ぶキッチンを構えて、旧態依然としていた食の技術革新に挑む。4回目ではIT(情報技術)産業の先駆者が食に入れ込む理由を描く。

米国発の食卓の革命は、日本にも波及しつつある。何を食べて生きていくのか、5回目は日米でのアンケートを通じて考える。

▼Twitter上でご意見募集 植物由来の肉が日本でも普及するかどうか、読者の皆様のアンケートを受け付け中です。結果は連載記事で紹介します。回答はこちら
https://twitter.com/nikkei/status/1218361947105591297

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アメリカ発!メシ新時代

肉食文化のアメリカで、食卓に異変が起きている。豆など植物由来の原料で作った偽物の肉が人気を博しているのだ。植物肉を食べた人の90%は肉を普段食べている人で、2040年には50兆円市場になるとの予測もある。肉食文化に一石を投じたスタートアップ企業や起業家養成機関、逆境をバネにした酪農家4代目、食のアップデートに取り組む米マイクロソフト初代最高技術責任者(CTO)らの姿を通じて、新時代の食の姿を探る。

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