日米欧、産業補助金の禁止拡大を WTO改革案で一致

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2020/1/15 0:07
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ジュネーブのWTO本部(ロイター)

ジュネーブのWTO本部(ロイター)


【ワシントン=鳳山太成】日米欧の貿易担当相は14日、ワシントンで会合を開き、世界貿易機関(WTO)ルールで禁止する産業補助金の対象を広げる改革案を推進していくことで一致した。過剰生産となっている産業に支給する補助金など禁止対象を拡大する。中国を念頭に置いており、他のWTO加盟にも賛同を呼びかける構えだ。

梶山弘志経済産業相、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表、欧州連合(EU)のホーガン欧州委員が会談し、共同声明を出した。現行協定では市場をゆがめる補助金への対抗が「不十分」とし、ルールを強化することで合意した。梶山氏は会合後の記者会見で「妥協の産物ではなく、しっかりしたものをつくりたい」と述べた。

具体的には過剰生産分野や破産危機にある企業への支給、際限ない保証など4種類の補助金を禁止対象に加える。現行協定では明確な禁止対象は、輸出補助金と国内品を優先する補助金に限られている。中国の補助金で鉄鋼の世界的な供給過多が問題になるなど、各国が様々な形で支給する補助金に現行協定では対応できていないとの不満が日米欧で根強かった。

日米欧は6月に開くWTO閣僚会合を念頭に、他国に提案を働きかける方針だ。ただ中国など新興国を中心に反発も予想され、実現にこぎつけられるかは不透明だ。

米中両政府は15日に貿易交渉を巡る第1段階の合意文書に署名するが、中国の過剰な補助金の問題については第2段階に先送りした。構造問題の解決を中国に促すためには、米国だけではなく、日本や欧州も補助金の問題で足並みをそろえて圧力をかける必要がある。

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