JPモルガン21%増益、10~12月 市場部門が回復 - 日本経済新聞
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JPモルガン21%増益、10~12月 市場部門が回復

【ニューヨーク=後藤達也】米銀最大手JPモルガン・チェースが14日発表した2019年10~12月期の純利益は前年同期比21%増の85億ドル(約9350億円)だった。債券取引など市場部門が回復したほか、クレジットカード関連の収入が伸びた。純利益は市場予想(75億ドル)も上回り、株価は14日朝の時間外取引で2%上昇した。

19年の年間の純利益は364億ドルと、過去最高だった18年を12%上回った。事業会社の売上高にあたる純営業収益も同6%増の1186億ドルと過去最高だった。

10~12月で特に好調だったのが市場関連部門だ。部門の純営業収益は61億ドルと前年同期から55%増えた。ジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は「世界経済が安定し、貿易問題がやや解決に向かったことが年末にかけて投資家や市場取引を支えた」と指摘。債券関連の収入が86%増と大きく伸び、株式関連も15%増えた。

個人向けではクレジットカードなどの手数料収入が63億ドルと9%伸びた。ダイモン氏は「個人顧客は引き続き非常によい状況にある」と述べ、年末商戦時のカード使用やローンの増加を強調した。

ただ、米連邦準備理事会(FRB)が7~10月に計0.75%の利下げをした影響で利ざやは圧迫された。10~12月の利ざやは2.28%と前年同期から0.27ポイント下がった。このほか事業環境の逆風としてダイモン氏は地政学リスクの高まりや世界経済の低成長を挙げた。

14日朝の米株式市場の時間外取引では一時2%高の139ドル95セントまで上昇した。JPモルガン株は19年10月ごろから上昇の勢いが強まっている。この1年の上昇率は4割近くに迫り、ダウ工業株30種平均(21%)を大きく上回っている。

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