IR区域数「柔軟に対応を」 秋元議員、担当部局に

2020/1/14 19:14
保存
共有
印刷
その他

カジノを含む統合型リゾート(IR)の参入を巡る贈収賄事件で、国内に整備するIRの区域数を巡り、衆院議員の秋元司容疑者(48)が政府の担当部局に「柔軟に対応した方がいい」などと伝えていたことが14日、関係者への取材で分かった。贈賄側の中国企業側は参入しやすいよう区域数の拡大を求めていたとされ、東京地検特捜部は秋元議員が便宜を図ろうとした疑いがあるとみている。

特捜部は14日、中国企業「500ドットコム」側から約350万円相当の賄賂を受領したとして、秋元議員を収賄容疑で再逮捕した。1回目の逮捕容疑と合わせた賄賂の総額は約720万円相当となった。

同社日本法人元役員の鄭希(37)、いずれも同社元顧問の紺野昌彦(48)、仲里勝憲(47)の3容疑者も贈賄容疑で再逮捕した。

秋元議員の再逮捕容疑はIR担当の内閣府副大臣などを務めていた2017年9月、500ドットコム側から自身が管理する口座に現金200万円の入金を受けたほか、同年12月に中国の深圳やマカオへの視察旅行費約150万円を同社側に負担させた疑い。

弁護人によると、秋元議員は「振り込まれた現金は賄賂と思っていなかった。旅費も支払ったと思っていた」と容疑を否認している。

関係者によると、500ドットコムは大手カジノ業者との競争が激しい大都市を避け、17~18年に沖縄県や北海道留寿都村などのIR構想への投資を検討していた。地方での開業を容易にするため、IRの整備区域を増やすよう秋元議員へ要望していたとされる。

秋元議員はこれを受け、区域数などを含むIR実施法案を検討していた内閣官房の担当部局に対し「法案には具体的な区域数を書かず、柔軟に対応した方がいい」などと伝えたという。秋元議員は17年8月~18年10月にIR担当の内閣府副大臣を務め、法案の検討状況などについて定期的に報告を受ける立場だった。

IRの区域数を巡っては4~5カ所を主張する自民党と2~3カ所を訴えていた公明党が18年3月から協議し、同年4月に最大3カ所で合意した。IR実施法案には最大3カ所とすることが明記され、同法案は同年7月に成立した。

内閣官房は秋元議員からの働きかけの有無などについて、「捜査中のためコメントできない」としている。

特捜部は14日、500ドットコム側から現金300万円と北海道への家族旅行費約76万円分の提供を受けたとして秋元議員を収賄罪で起訴。秋元議員と共謀したとして豊嶋晃弘・元政策秘書(41)も収賄罪で在宅起訴した。

一方、同社側の3容疑者を贈賄罪で起訴し、うち紺野容疑者ら2人については無届けで現金1500万円を日本に持ち込んだとする外為法違反罪でも起訴。北海道旅行費の提供で共謀したとして札幌市の観光会社「加森観光」の加森公人会長(76)を贈賄罪で在宅起訴した。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]