英女王「ヘンリー王子の意思尊重」 公務退く意向受け

ヨーロッパ
2020/1/14 3:59
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エリザベス女王は、王室と距離を置く意向のヘンリー王子に理解を示した(12日)=ロイター

エリザベス女王は、王室と距離を置く意向のヘンリー王子に理解を示した(12日)=ロイター


【ロンドン=佐竹実】英国のエリザベス女王は13日、ヘンリー王子とメーガン妃が主要公務から退く意向を示したことについて声明を発表した。「王室の重要な一員にとどまりながら、より独立した人生を送るという希望を理解し尊重する」と述べた。移行期間は設けるが、英国とカナダで暮らしたいとの要望に応じる内容だ。夫妻が実質的に王室メンバーから外れれば異例の事態となる。

エリザベス女王は同日、ヘンリー王子夫妻の要望を受けて緊急会議を招集した。チャールズ皇太子、ウィリアム王子など主要王族が参加し、夫妻の要望について話し合った。カナダに渡航中のメーガン妃は電話で会議に参加したという。

女王の声明は、「王室のフルタイムのメンバーとして残ってほしい」としながら、「夫妻が新しい人生を送りたいという要望を全面的に支援する」とした。夫妻は経済的に独立したいとの意向を示しており、公務からの離脱をどこまで認めるかなど詳細について数日中に結論を出すとした。

女王の孫で継承順位6位のヘンリー王子は元女優で米国人のメーガン妃と結婚し、2019年に長男のアーチー君が生まれた。クリスマス休暇を王室メンバーと過ごさず、メーガン妃が暮らしたことのあるカナダに渡航するなど王室と距離を置く言動が目立っていた。夫妻は8日、王室の主要メンバーから外れて、経済的にも自立するとの意向を示していた。

ヘンリー王子は、継承順位1位で父のチャールズ皇太子がコーンウォール公領から得る収入を分け与えられている。経済的な自立が認められるとすれば、王室内のこうした資金の配分などに影響する。一方で、ヘンリー王子夫妻の護衛については公費でまかなわれており、国民の関心も高い。

王室儀礼に関する専門家のウィリアム・ハンソン氏は「王位継承権は残るだろうが、殿下(ロイヤルハイネス)の称号を維持できるかどうかが焦点となる」と分析する。

母であるダイアナ妃が報道陣に追われ、事故死した経験を持つヘンリー王子は、メディアに対する警戒感が強い。メーガン妃との結婚後、盗聴されたなどとして一部メディアを提訴している。こうした事情を背景に自立を支持する見方がある一方、「メーガン妃の影響で王室からの独立に走った」などと批判的な声もある。

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