「先住権」確認求め提訴へ 浦幌アイヌ、サケ捕獲で 4月、札幌地裁に

2020/1/12 17:46
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北海道浦幌町の浦幌アイヌ協会が、法律や道規則で禁じられた河川でのサケ捕獲は、先住民族が持つ権利「先住権」であり、法や規則が適用されないことの確認を国と北海道に求める訴訟を起こす方針を固めたことが12日、関係者への取材で分かった。4月にも札幌地裁に提訴する。アイヌ民族による先住権の確認を求めた訴訟は初めて。

先住権は先住民族の集団に認められた権利。国は昨年5月に施行した法律で、アイヌ民族を初めて「先住民族」と明記したが、アイヌ民族の集団は存在しないとして先住権を認めていない。訴訟では「集団とは何か」が大きな争点となりそうだ。

2007年に国連が採択した「先住民族の権利宣言」はサケ捕獲権を集団が持つ権利として明記、日本も賛成している。「集団」は米先住民では各インディアントライブ(部族)が、アイヌ民族の場合は地域集団を意味する「コタン」がそれぞれ相当する。

浦幌アイヌ協会は、過去に浦幌町内に存在した複数のコタンの子孫の男女13人(20~70代)でつくる団体で、今回の訴訟では、十勝川下流域で自由にサケ漁をしていた先祖の権利を引き継ぐ集団として、先住権の存在を主張する方針だ。

国は明治以降、和人(アイヌ民族以外の日本人)への同化政策を推進。サケ漁を禁じ、日本語を強制する一方、開拓の名の下、北海道各地のアイヌ民族の土地を奪った結果、コタンは「消滅」、国は土地の権利やサケ捕獲権などを持つコタンは存在しないとの立場だ。〔共同〕

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