台湾総統に蔡氏再選 最多得票で圧勝、香港問題追い風

米中衝突
中国・台湾
2020/1/11 19:00 (2020/1/12 1:19更新)
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勝利宣言し、有権者の声援に応える民進党の蔡英文総統(11日、台北市)=小高顕撮影

勝利宣言し、有権者の声援に応える民進党の蔡英文総統(11日、台北市)=小高顕撮影

【台北=伊原健作】台湾の総統・立法委員(国会議員に相当)選挙が11日投開票され、対中強硬路線をとる与党・民主進歩党(民進党)の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統(63)が再選を決めた。香港の政情混乱を追い風に過去最多の得票で、対中融和派の最大野党、国民党の韓国瑜(ハン・グオユー)高雄市長(62)らに圧勝した。

中央選挙委員会によると、蔡氏の得票率は57%で韓氏に約19ポイントの大差をつけた。得票数は817万と1996年以降の直接総統選で最多。投票率は74.9%で16年の前回選挙を9ポイント近く上回った。

蔡氏は11日夜に勝利宣言し「台湾人は主権と民主主義への脅威が強まるほど守り抜く声が大きくなると示した」と述べた。中国側に「我々が脅迫に屈しないと理解し、相互に尊重し合い交流しよう」と武力による威嚇をやめるように求めた。

中国国営の新華社は同日夜、国務院(政府)台湾事務弁公室報道官の「一つの中国の原則を堅持する」とのコメントを報道。「台湾を独立させようとするいかなる企みと行動にも反対する」とした。

総統選には蔡氏と韓氏に加え、少数政党の親民党、宋楚瑜(ソン・チューユー)主席(77)の3人が出馬し、蔡氏と韓氏の一騎打ちとなった。

最大の争点は中国との距離だった。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は2019年1月、台湾を香港と同じく(高度な自治を認めるという)「一国二制度」で統一する方針を明言。6月から香港の政情混乱が深まり、台湾に「香港の二の舞いを避けたい」との警戒感が高まった。

蔡氏は選挙戦で「総統選は対岸(中国)との闘いだ」と統一拒否を訴え、中国に取り込まれることへの危機感を強めた若者らの支持を得た。

韓氏は中国との経済交流で「台湾を金持ちにする」と主張。低所得に不満を持つ層に支持を訴えたが、香港問題の深刻化で劣勢に立たされた。

民進党は立法委員選(定数113)でも61議席と過半数(57)を維持した。当初は接戦との見方が多かったが、国民党(38議席)を突き放した。

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