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オマーン国王死去 イランと欧米のパイプ役

【カイロ=共同】ペルシャ湾岸オマーンのカブース・ビン・サイド国王が10日、死去した。79歳だった。国営オマーン通信が伝えた。50年近く国王を務め、元首としての在位期間は中東最長だった。イスラム教シーア派のイランと良好な関係を保ち、欧米やスンニ派アラブ諸国との間で重要なパイプ役を果たした。

死去したオマーンのカブース国王=AP

イラン核合意につながった米イランの秘密接触を仲介したとされ、米イランの対立が深まる中、オマーンは仲介外交の象徴的存在を失った。

死因は不明だが、結腸がんを患っていたとされ、近年はドイツやベルギーなどで療養していた。

オマーンは世界の海上交通の要衝にあり、海上自衛隊の中東派遣では護衛艦の補給拠点になる。安倍晋三首相は11日からの中東歴訪でオマーンを訪れる予定。

国家基本法(憲法に相当)に基づき、次期国王の選出手続きに入る。後継者は未発表。アスアド国王代理兼副首相が有力視されるほか、ハイサム遺産文化相、シハーブ国王顧問の名前が挙がる。3人はいずれも国王のいとこ。

国王は1940年、オマーン南部サラーラ生まれ。70年7月に父親のサイド前国王を宮廷クーデターで追放し即位した。前国王の鎖国政策を開放路線に転換し、油田、ガス田開発に注力。近代化を進めた一方、首相、国防・外務・財務相を兼任し、権力を独占した。

イスラム教の二大宗派とは異なるイバード派。他宗派に寛容な穏健派で、周辺国と友好関係を築けた要因とされる。いとこと結婚したことがあるが、離婚後は再婚せず、子どもはいなかった。

国家基本法によると、王族評議会が招集され、国王の死後3日以内に次期国王が選出される。評議会で合意に至らない場合、国王の遺言に基づいて次期国王が決まる。

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