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阪神大震災25年 神戸商議所会頭「後発の利生かせ」

神戸商工会議所の家次恒会頭(神戸市)

1995年1月17日に発生した阪神大震災から間もなく25年がたつ。神戸商工会議所の家次恒会頭(シスメックス会長兼社長)に、今後の街づくりや経済振興について聞いた。

「阪神大震災はバブル崩壊後の不況の時に発生し、地元経済界にはダブルパンチとなった。神戸から企業が流出し、地域の商店街でも顧客が離れた。ようやく市や兵庫県の(復旧復興のための)借金返済にもメドがついてきて、前向きな投資ができるようになった。今みたいに金利が安い時期はなく(投資に)お金をかけたらいい」

「震災の後遺症でインフラ投資が長くされてこなかった。(神戸市臨海部に建設する)大阪湾岸道路西伸部や中心部の三宮再開発もあるが少しスピード感に欠ける。神戸は後発のメリットを生かせる。多くの成功モデルがあり、いいとこ取りしたらいい」

「例えば、米ボストンでの道路の地下化が参考になる。神戸市も国道2号線を地下化できれば南部の海へ行きやすくできる。費用や物理的にできるかは別として、具体的な事例を集めて、神戸らしい都市デザインのアイデアを議論できる」

「国際都市の最低条件として、国際空港が必要だ。震災後の2006年に神戸空港が開港し、19年には(便数や運用時間の)規制緩和が決まったが、これからはワールドマスターズゲームズや25年国際博覧会(大阪・関西万博)で訪日客が増える。空港近くには神戸医療産業都市があり新幹線駅も近い。交通の便が向上すれば神戸の潜在能力を発揮できる」

「神戸の弱みを是正しても平均点にしかならないが、強みを伸ばせば都市間の競争力を高められる。かつての神戸は大企業が立地する重厚長大型だったが、医療や航空機、水素などの新産業が育っており、神戸経済の活性化にうまく取り入れることが大事だ。(大容量のデータを瞬時に送受信できる)5Gや人工知能(AI)の活用を含め、今後10年の取り組みが重要になる」

「震災時、シスメックスは上場準備をしているところだった。震災で上場を延期するのはよくない、神戸が元気なところをみせたいと思い、その年の11月の上場にこぎ着けた。売上高は当時から10倍以上に成長した」

「教訓として伝えられるのは『想定外』はないということだ。神戸では地震がないと信じられていた。何かあったときのためにどう備えるか、防災コストはかかるかもしれないが、建物を免震構造にしたり、水を備蓄したりと対応できることはある」

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