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オリ・吉田正 初の打撃タイトルへ、猛スイング貫く

身長173センチ、体重83キロ。プロ野球選手の中で最も小柄な部類のオリックス・吉田正尚(26)だが、体がねじ切れるほどのフルスイングを見せる。ここ2年連続で打率3割をマークした"小さな大打者"は、入団5年目の今季、初の打撃タイトルを狙う。

ソフトバンク・柳田悠岐、西武・山川穂高、中村剛也ら、パ・リーグには豪快にフルスイングする打者が多い。いずれも、外国人パワーヒッターに劣らぬ巨体ぞろい。吉田正が彼らと同じような猛スイングをしなければ、打率はもっと上がるだろう。だが、本人は「これが私のスタイル」と、変える気配はない。

昨年11月、契約更改後の記者会見で笑顔を見せる吉田正=共同

昨年は西武・森友哉と首位打者を争い、打率7厘差で2位にとどまった。西武がリーグ優勝を決めた9月24日。2人の打率は森が3割2分9厘、吉田正は3割2分5厘で4厘差。森は残る1試合を欠場したが、吉田正はその後の4試合で3厘下げ、3割2分2厘で悔しい閉幕を迎えた。

誇りは2年連続で143試合にフル出場し、ともに打率3割(2018年は3割2分1厘)をマークしたこと。最終4戦では各1安打だったが、フルスイングを貫き28、29号ホーマーを放った。森が最終戦に出ていたら、どうなっていたか。

だが、吉田正は「森君はすごい」と、心身ともに負担が大きい優勝チームの主戦捕手に敬意を表した。自身は外野手だが、3分の1近い試合では負担の少ない指名打者で出た。腰痛の前歴を気遣われた起用だった。

16年にドラフト1位で青学大からオリックス入りした。だが、腰痛に苦しみ、1年目は63試合、2年目は64試合に出ただけだった。それでも出ると強打を放ち、主力打者として注目された。

2年目のオフに、思い切って腰の手術をしたのがよかった。並行して僚友の糸井嘉男(現阪神)と自主トレに励み、改めて感じるものがあった。鍛え抜いた糸井の基礎体力、筋力は桁外れにすごい。フルスイングを支えるには、これでなければと、トレーニングに熱がこもった。

手術の成功もあって、今ではケガの不安はない。ただ、入団以来4シーズンで、日本シリーズ、クライマックスシリーズの息詰まる緊迫感をまだ味わっていないのが悔しい。

層が薄いオリックス打線で、吉田正はしばしば孤立した。今年は補強に力を入れ、即戦力のジョーンズ、ロドリゲスを獲得した。前監督の福良淳一ゼネラルマネジャーが渡米し、実力を見定めた両右打者。左打者の吉田正と組むフルスイングトリオの爆発が楽しみだ。

(スポーツライター 浜田 昭八)

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