タカタ製エアバッグ1000万個交換、リコール手続き完了へ
【ラスベガス=中山修志】2017年に経営破綻したタカタの管理会社TKグローバルは9日までに、米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)に約1000万個のエアバッグ部品の再交換を申請した。事故原因となったインフレーター(ガス発生装置)を新式のものに交換する。今回の再交換で14年から続いてきたタカタ製エアバッグのリコール(無償回収・交換)手続きが一段落する。
タカタ製の欠陥エアバッグは乾燥剤に用いた硝酸アンモニウムの経年劣化でインフレーターが異常破裂し、世界で25人以上が死亡した。タカタはリコールに当たって同じ設計の新しい部品との交換を申し出たが、19年末までに安全性を証明できなければ硝酸アンモニウムを使わない新式の部品に再交換することになっていた。
ホンダなど一部の車メーカーは再交換の手続きを自主的に始めている。タカタは経営破綻後に中国系のジョイソン・セイフティ・システムズに買収された。現在はリコールの管理会社しか残っておらず、交換費用は車メーカーが負担する見通しだ。
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