エアバス、米で主力機増産 報復関税回避の狙いも

2020/1/10 3:59
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【フランクフルト=深尾幸生】欧州エアバスは9日、米国の工場で主力小型機「A320」シリーズを増産すると発表した。アラバマ州のモービル工場に10億ドル(約1090億円)を投資する。好調な受注への対応に加え、米政府が2019年10月に発動した欧州産航空機への報復関税の影響をやわらげる狙いがあるとみられる。

エアバスはアラバマ州の工場で増産する=ロイター

現地メディアによると現在のモービル工場でのA320シリーズの月間生産台数は5機で、21年初めに7機に引き上げる。同工場では年内に小型機「A220」の出荷開始も予定しており、275人を新たに雇用する。

19年12月に主力機「737MAX」の生産停止を発表した米ボーイングとは対照的に、エアバスは競合機のA320シリーズの受注を順調に積み上げている。エアバスは大量の受注残を消化するため、21年に世界で月間63機を生産する計画を掲げており、米国での増産はその一環としている。

米政府は欧州連合(EU)の航空機補助金が世界貿易機関(WTO)協定違反だとして、欧州産の航空機に10%の報復関税を発動した。フランスやドイツで生産するA320シリーズは米国へ輸出すれば報復関税の対象となるが、米国で生産すれば対象外となる。こうしたことも増産決定の背景にあるとみられる。

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