冬の散歩 美術史家 金沢百枝

エッセー
2020/1/18 14:00
情報元
日本経済新聞 電子版
保存
共有
その他

裸木の芽がふくらみはじめると、なんとなくうれしい。西高東低の気圧配置がつづく季節、東京は天気がいい。風はつめたいけれど、空が青い。

その時期になるとニット帽を目深にかぶり、散歩する。ほんとうは森へゆきたいけれど、近所の庭木をみるだけでもいい。冬芽の観察には絶好のときだ。

寒さをこらえる冬芽のかたち。葉の落ちた枝の痕(葉痕)も、導管や師管の穴がのこり、それがなんだか目鼻のようにみえてたのしい。表情…

[有料会員限定] この記事は会員限定です。電子版に登録すると続きをお読みいただけます。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]