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トルコへのガス管稼働開始 ロシア、影響力拡大狙う

【モスクワ=小川知世】ロシアからトルコへ天然ガスを送るパイプライン「トルコストリーム」が8日稼働を開始した。ロシアのプーチン大統領はトルコのイスタンブールで、同国のエルドアン大統領と稼働式典に出席した。供給国への影響力の拡大を図るロシアは欧州へのパイプライン網の拡大も視野に入れている。

8日に開業するガスパイプライン「トルコストリーム」の地上施設(トルコ北西部クユキョイ)

トルコストリームは黒海を930キロメートルにわたって横断する。輸送能力は年間315億立方メートルで、半分をトルコ、残りを欧州に供給する計画だ。式典には延伸先のセルビアやブルガリアの首脳も出席した。

稼働でロシアは欧州へのエネルギー輸出の拡大を狙う米国をけん制する。ロシアはバルト海経由でドイツと結ぶ「ノルドストリーム2」建設も主導する。米国は2019年12月、ノルドストリーム2とトルコストリームの敷設に関わる企業への制裁を決めた。これに対しロシアのノワク・エネルギー相は同月末、制裁で欧州企業が敷設を止めたノルドストリーム2の20年内完工を目指す考えを示した。

プーチン政権はエネルギー供給を外交に利用してきた。トルコにはパイプラインのほか原発建設に協力している。通過料収入やガスの安定供給を求める東欧各国の首脳には、トルコから先のパイプラインのルートの誘致を競わせている。新パイプラインの建設には、対立するウクライナを通るガスパイプラインへの依存を低下させたい思惑もある。

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