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日経平均株価、一時600円超下落 原油・金の価格急伸

(更新)
400円超下げ、2万3114円で午前の取引を終えた日経平均株価(8日午前、東京都港区の外為どっとコム)

8日の東京株式市場で日経平均株価の下げ幅が一時、前日比600円を超えた。取引時間中として2019年11月以来の2万3000円割れとなった。イランによる米軍基地へのミサイル攻撃を受けて、リスク回避の動きが鮮明となった。外国為替市場では円高・ドル安が進み、原油と金の価格は急伸した。

米国による反撃などの大規模な軍事衝突を警戒し、投資家がリスク姿勢を急速に強めて日本株に売りを出した。三井住友トラスト・アセットマネジメントの上野裕之シニアストラテジストは「米国もイランも全面戦争を回避するとの市場の前提が崩れ、報復次第で日本株の一段安の可能性が意識された」と話す。

午後1時時点の日経平均は前日比292円77銭(1.24%)安の2万3282円95銭。昼にかけてトランプ米大統領やイラン外相のツイッター投稿から、両国とも事態拡大を望んでいないとの受け止めが広がり、買い戻しも入っている。トヨタ自動車キーエンスなどの主力株を中心に幅広い銘柄に売りが広がり、東証1部の約9割の銘柄が下落している。業種別にみると、石油化学製品を手がける東ソートクヤマなど化学株の下げ幅が大きくなった。日経平均の下げ幅が600円を超えるのは、終値ベースでは19年3月25日以来で、「投資家は日本株の買い持ち高を減らしたり、金などの安全資産の購入に動いたりして日本株の一段安に備えている」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘チーフ投資ストラテジスト)とみられる。

外国為替市場では急速な円高・ドル安が進んだ。円相場は一時、1ドル=107円65銭と、7日の東京市場終値(108円32銭)から大幅に上昇し、3カ月ぶりの円高・ドル安水準になった。リスク回避の円買いが優勢になった。その後は108円台に戻り、不安定な値動きが続いている。

原油価格は再び急伸した。ニューヨーク先物価格は日本時間8日の時間外取引で1バレル65ドル台半ばと前日比4%超上昇し、約8カ月半ぶりの高値を付けた。イランは米国の同盟国にも警告を発したと伝わり、米国と友好関係にある中東産油国の石油生産にも支障が及ぶとの警戒が広がった。ペルシャ湾の船舶の航行が難しくなる懸念も加わり、現物指標の中東産ドバイ原油のスポット価格は前日比5%近く高い1バレル71ドル台に急上昇した。

金融市場のリスク回避姿勢が強まったことで安全資産とされる金にも資金が流入。ニューヨーク先物価格は前日比2%高い1トロイオンス1600ドル前後と、およそ7年ぶりの高値で推移している。

中東情勢の激化による原油高などをきっかけに「企業の設備投資意欲が鈍化し、企業の景況感の回復が後ずれする可能性が出てきた」(みずほ証券の倉持靖彦投資情報部部長)と世界景気や企業業績の減速へ警戒感も出ている。一方で「日本株の下げは短期筋による先物が主導しており、中長期目線の投資家による押し目買いの意欲は強い」(外資系証券トレーダー)との見方もある。

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