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駐レバノン大使、大統領と会談 ICPOへの対応要請

ゴーン被告は8日に会見

【ベイルート=古川英治】日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告がレバノンへ逃亡したことを受け、大久保武駐レバノン大使は7日、同国のアウン大統領と面会した。不法な出国に対して遺憾を表明し、レバノン政府の協力を求めた。ゴーン元会長は8日午後3時(日本時間同10時)記者会見を開く。当時の日産経営陣らを非難することが予想される。

日本外務省の発表によると、アウン氏はゴーン元会長の逃亡にレバノン政府は関与していないと説明したうえで、日本に協力すると約束したとしている。国際刑事警察機構(ICPO)の逮捕手配書を受け、レバノン当局はゴーン元会長から事情聴取するとの見方があるが、拘束する可能性は低いとみられる。

ゴーン元会長は金融商品取引法違反罪などで起訴され、保釈中の2019年末にレバノンに逃亡した。直後に「裁判から逃れたのではなく、不公平さと政治的な迫害から解き放たれた」とする声明を発表した。米テレビ、フォックスビジネスによれば、逃亡理由について、日本の司法制度に「苦しめられた」「危険な立場」だったためなどと説明している。

レバノン政府は一貫して元会長を擁護する立場を取り、元会長はレバノン入国直後にアウン氏と面会したとの情報もある。レバノン政府関係者らは「入国は合法的だった」といった発言を繰り返している。

レバノンのセルハン暫定法相は日本経済新聞とのインタビューで、日本との間に犯罪人の引き渡しを定めた条約がないため、自国民を外国に引き渡すのは難しいとの考えを示した。

8日の記者会見では刑事責任への説明が焦点になる。フォックスビジネスによると、ゴーン元会長は疑惑について、自らを日産から引きずり下ろすためにでっちあげられた「クーデター」「実際に証拠がある」などと語った。日産だけではなく、日本政府の関係者も関与していると主張し、記者会見の場で証拠文書とともに実名を挙げる考えを示したという。

ゴーン元会長を巡っては仏当局もベルサイユ宮殿から受けた不正な便宜の疑いなどで捜査を開始している。レバノン国内でも同国で禁止されるイスラエルへの無許可渡航を告発されている。

もう1つの焦点である逃走計画の全容については記者会見で語らない可能性が高い。逃走を手助けした関係者に法的な責任が及ぶことを避けるためだ。

ゴーン元会長は大型の箱に隠れて関西国際空港から出国し、トルコ経由でレバノンに入った可能性が浮上している。米陸軍特殊部隊出身者らが元会長の出国を手助けしたとの報道があるほか、レバノンや他国の政府関係者の関与を疑う声もある。

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