グルメサイト評価、「信頼せず」4分の1に 民間調べ
飲食店の顧客管理システムを開発するテーブルチェック(東京・中央)が実施したグルメサイトに関する意識調査で、サイト上の評価や表示順位を信頼していない利用者が26%にのぼった。SNS(交流サイト)を中心に、飲食店がサイト運営企業に支払う広告掲載料と評価が連動しているとの懸念が理由。消費者のグルメサイト離れが進む可能性もある。

テーブルチェックが20~60代でグルメサイトを使った経験のある人を2019年11月に調査し、1112人から有効回答を得た。グルメサイトでの点数やランキング表示について、「あまり信頼していない」「まったく信頼していない」と答えた利用者は合わせて26%だった。「信頼しているが、あくまで情報源の1つ」が56%で多数を占めた。「飲食店選びの基準になっている」と答えた利用者は12%にとどまった。
飲食店の検索によく利用するサービスを複数回答できくと、「グルメサイト」が最も多く79%を占めた。米グーグルの「グーグル検索」(48%)や「地図サービス」(30%)、「SNS」(24%)も利用が多かった。
19年1月以降のグルメサイトの利用頻度については、「増えた」と答えた人が10%で、「減った」は16%にのぼった。「まったく利用しなくなった」は3%、「もともと利用していない」は8%だった。「変わらない」は最多で59%を占めた。
利用の頻度が減った人や使わなくなった人に複数回答で理由をきくと「自分好みの店が見つからないから」が最多で27%だった。「信頼できる情報ではないから」(24%)や、「人の意見や評価に興味がないから」(24%)も回答が多かった。
公正取引委員会は19年10月、グルメサイトの実態調査をはじめたと明らかにした。飲食店にとって集客手段となっているサイトが店に不当な条件を押しつけていないか、実態を把握する。「食べログ」を運営するカカクコムは、食べログと飲食店との取引によって店の評価などが変動することはないとしている。
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