徳島大正銀行、関西で攻勢 広域の強みを発揮

地域金融
四国
2020/1/7 2:00
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旧徳島銀と旧大正銀が合併し、1日に徳島大正銀が誕生した

旧徳島銀と旧大正銀が合併し、1日に徳島大正銀が誕生した

トモニホールディングス(HD)傘下の旧徳島銀行と旧大正銀行が1日に合併して誕生した徳島大正銀行が6日、営業を開始した。四国と関西をまたぐ「広域地銀」として、資金需要が見込める関西で攻勢をかける。徳島県に本社を置く中小企業の関西進出を支援するなど、旧2行の得意分野や情報を共有することで、金融機関がひしめく関西での存在感を高めていく。

6日午前、徳島市にある本店で営業開始を祝う式典があり、吉岡宏美頭取(旧徳島銀頭取)や吉田雅昭副会長(旧大正銀頭取)、トモニHDの中村武社長らが参加した。吉岡頭取は「今年のテーマはOne Team。スタイルの異なる行員同士が協力し、合併を成功させる」と抱負を述べた。

徳島大正銀が狙うのは大阪を中心とした関西の融資拡大だ。地元の徳島で人口減少や少子高齢化が深刻化するなか、2025年国際博覧会(大阪・関西万博)の開催が控え、インバウンド(訪日外国人)需要の大きい大阪は市場として強い魅力をもつ。

トモニHDがまとめた第4次経営計画では、徳島大正銀の大阪地区(周辺府県も含む)における23年3月期の貸出金残高目標を8000億円に設定した。これは貸出金残高目標の47%を占めており、19年9月末の7297億円から9.6%の増加を見込んでいる。

融資拡大のカギとなるのが、旧大正銀と旧徳島銀の情報・ノウハウを共有し、広域地銀としての強みを発揮することだ。旧大正銀は不動産融資、旧徳島銀は中小企業融資でそれぞれ強みを持っていた。徳島の中小企業が関西に店舗や事業所を設ける場合に必要な不動産情報も得やすくなる。

不動産融資も銀行規模が大きくなることで実施しやすくなる。旧大正銀は規模が小さかったことから資金調達が難しかったが、合併により資産・資金を充実させることができる。

今後は大阪でいかに知名度を高めていけるかが課題となる。吉岡頭取が「シェアは大きくない」と話すように、複数の金融機関が割拠する大阪では現状での存在感は薄い。

資金需要が豊富な大阪はメガバンクや信用金庫の店舗が多いだけでなく、複数の周辺地銀が攻勢をかける。「広域型地方銀行」を掲げる京都銀行は大阪に多く店舗を構え、和歌山に本店を構える紀陽銀行は大阪に営業推進本部を設置している。

徳島大正銀の店舗数は108店舗で、そのうち大阪は26店舗、兵庫9店舗、京都2店舗と関西で計37店舗。四国での貸出金残高は、トモニHD全体で見ると伊予銀行百十四銀行に次ぐ3番目に位置する。

マイナス金利に人口減と地方銀行を取り巻く環境は依然として厳しい。トモニHD傘下の香川銀行との情報共有など、広域地銀としての強みをどこまで生かせるかが重要になる。(桜木浩己)

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