東北電、中長期ビジョン策定へ 3月末までに
東北電力の原田宏哉社長は6日、2020年度からの経営方針を定めた「東北電力グループ中長期ビジョン」を3月末までに公表すると発表した。管内の人口減や少子高齢化に加え、人工知能(AI)の発展などを踏まえた事業展開を強化していく。
原田社長は年頭あいさつで、AIなどのイノベーション(技術革新)が電気事業にも大きな影響を与えていることに触れ、「これまでの電力会社のビジネスモデルが通用しなくなることも想定される」と指摘した。
市場を通じた卸売りの強化や仮想発電所(VPP)の事業化、自然災害への対応など、積極的に取り組んでいく事柄を挙げ、「気概と挑戦意欲を持って、日々の研さんと変革に努めてほしい」と社員に訴えた。
東北電の現行の中期経営計画は20年度に最終年を迎える。発電部門と送配電部門を分ける「発送電分離」を4月に控えるほか、同月には樋口康二郎副社長が社長に就任するなど、20年は同社にとって大きな節目の年になる。