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成るか!? 令和の百人一首 ツイッターで選者バトン

新時代の子どもたちに残したい歌を――。令和の幕開けに合わせ、お薦めの和歌など100首を選ぶ「令和版百人一首リレー」の輪がツイッターで広がっている。教師たちの趣向に著名作家らが賛同してバトンをつなぎ、既に新旧約70首が集まった。未来の子どもはロックバンドやコンピューターが作った歌で、かるたに興じているのかも!?

「令和版百人一首リレー」が始まる端緒をつくった馬込理貴人さん=共同

「忙しくしているうちに話が進んでいて驚いた」と話すのは、家庭教師として働く埼玉県の馬込理貴人さん(51)。昨年6月、ツイッターに「古文の先生のみなさん、令和版百人一首を作っていただけないでしょうか」と、つぶやいた。小倉百人一首を全て覚えてしまった中学3年の娘のためだった。

教師らが反応し、1人1首ずつ推薦し次の選者を指名する仕組みに。「令和以降の子どもたちに残したい歌」とのコンセプトに加え(1)小倉百人一首に未収録(2)既に選ばれた作者の歌は選ばない――とのルールも定まった。

次の選者を指名しない人が出るなどの窮地をしのいでバトンをつなぐうち、教師が中心だったリレーの輪が拡大。競技かるたを描いた「ちはやふる」で知られる漫画家の末次由紀さんや作家の町田康さん、詩人の伊藤比呂美さんらも仲間入りした。

47人目の選者で作家の高橋源一郎さんは、大正期のアナキストで大逆罪に問われ死刑宣告された金子文子の歌を選んだ。

〈真白なる朝鮮服を身に着けて醜き心をみつむる淋しさ〉

関東大震災後に虐殺された朝鮮人への連帯の意思を込め、朝鮮服で出廷したその生涯に触れ「就学の機会を得ることができなかったひとりの若い女性が、自らの手で学び、誰もいない場所でひそかに作った歌」とした。

漫画家のおかざき真里さんが挙げたのは、短歌自動生成プログラム「犬猿」が「星野しずる」名義で創作した作品。

〈気の毒な呼吸の波のことが好き 魚のために瀕死の鏡〉

無機質な機械の産物なのに情景が浮かぶと感心し「詩(うた)の完成ってどこで成されるんだろう」と、つぶやいた。

いにしえの紫式部、在原業平から宮沢賢治、寺山修司、俵万智さん、人気バンドamazarashiまで、作者の顔触れは多彩そのもの。馬込さんは「藤原定家が一人で選んだ小倉百人一首は統一感があるが、大勢で選ぶ令和版は、その理由や解釈が面白い」。

女性核物理学者、湯浅年子の短歌を選んだ漫画家、作家の小林エリカさんは「短いからこそ深いという短歌の特性は、字数が限られているツイッターと相性がいいのかもしれない。ぜひ100首に到達して、令和版のかるたで遊べるようになってほしい」と期待した。

〔共同〕

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