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ジャカルタの洪水で47人死亡 排水インフラ整備に遅れ

【ジャカルタ=鈴木淳】インドネシアの首都ジャカルタで洪水被害が広がっている。国家災害対策庁はジャカルタと近郊の都市で3日までに47人が死亡したと明らかにした。洪水を防ぐためのインフラ整備が遅れていることが被害を拡大させているとの指摘があり、地元政府への批判が高まっている。

国家災害対策庁によると、2019年12月末から断続的に続く大雨の影響で、今年に入りジャカルタ首都圏の各地で洪水が発生した。洪水や土砂崩れ、洪水に伴う感電などで3日までに47人が死亡し、40万人近くが避難した。首都圏の各地で停電や通行止めなども発生している。気象当局は今後、1週間程度は豪雨に警戒するよう呼びかけている。

ジャカルタでは洪水対策の遅れに批判が出る。特に今年6月に開催予定の電気自動車(EV)レース「フォーミュラE」に120億円近い予算をかける一方で、洪水対策の予算が少ないことがやり玉に挙げられている。市民からも「洪水よりレースにお金をかけている」などの批判が渦巻く。アニス州知事は3日、「中止はしない」と述べたが、支持政党も「市民の意見を謙虚に聞くべきだ」と忠告した。

放水路の整備が遅れるなど排水インフラの問題に加え、ジャカルタ北部では世界でも最悪レベルの地盤沈下が進み、海抜ゼロメートル地帯が広がることも洪水被害を大きくしている。

ジャカルタでは雨期にあたる12月~2月ごろにたびたび洪水が発生してきた。07年には50人以上の死者が出たほか、13年には中心部が水につかり行政や経済機能がまひした。今回の洪水でも国内線が中心のハリム・プルダナクスマ空港が一時閉鎖されたほか、高速道路でも一部通行止めが発生するなど、洪水被害が長期化すれば、経済にも影響を与えかねない。

ジョコ政権は洪水被害の多いジャカルタからボルネオ(カリマンタン)島東部への首都移転を計画している。今回の洪水を受けて、首都移転の検討が加速する可能性もある。

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