田中、強烈な左アッパーで3回KO勝ち 3度目防衛
「地に足をつけて打てた」という強烈な左アッパーがトロハツを捉えた。挑戦者は崩れ落ち微動だにしない。3回2分29秒での田中のKO劇。試合開始から左ジャブでペースをつかみ、「様子を見る時間も必要ない」と見切って前に出て仕留める完勝だった。

【関連記事】フライ級王者の田中は3回KO勝ち、3度目の防衛
試合前に体調を崩した前回は派手なダウンの応酬の末のTKO勝ち。見る側からすればスリリングな展開も、反省点ばかり。それだけに今回はコンディション調整に細心の注意を払った。ロードワークを増やし、食事にも気を使った。「減量は初めて10キロ以下だった」
おかげでこの日は1回から思うように体が動いた。「まだまだ練習の時(の動き)にはほど遠いけれど、試合当日としてはいい感じがあった」
3度の世界戦をこなした2019年を振り返り「充実した1年だった」という24歳。新たな一年に向けては「チャレンジして敗れるにしろ、勝ち続けるにしろ一皮むけたい」という。その先にあるのは4階級制覇。無敗の王者は「2020年のどこかで、というのはある」と自信を見せた。(馬場到)