「保釈強く反対したのに」 ゴーン元会長出国で検察
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ゴーン元会長出国の一報が伝わった31日、検察側にも衝撃が広がった。「保釈条件の変更は聞いていない。事実関係を確認している」「報道以上の内容は把握していない」。幹部は取材に口をそろえた。
海外の報道などによると元会長はトルコを経由し、プライベートジェットでレバノンに入国したとされるが、日本からの出国の経緯は明らかになっていない。ある検察幹部は「出国が事実なら、手助けした人物がいる可能性もある。こうした事態を防ぐべく、裁判所の保釈の判断に対して強く反対をしてきたのに……」と失望した様子で話した。
元会長の日本からの出国は保釈条件に違反する可能性があり、裁判所は保釈の取り消しなどの措置を行うとみられる。ただ検察側からは「(元会長)本人がレバノンにいては手出しができず、意味がない」との声も上がっている。