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台湾総統選「中国選挙介入」巡り論戦 テレビ討論会

台湾総統選は民進党の蔡総統(左)と国民党の韓・高雄市長(右)の一騎打ちの構図だ(12月、台湾・台中など)=小林健撮影

【台北=伊原健作】2020年1月11日に迫る台湾の総統選を巡り29日、3候補者によるテレビ討論会が開かれた。対中強硬路線の与党・民主進歩党(民進党)の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統(63)は「中国は全面的に(台湾社会に)『浸透』している」と選挙介入などへの警戒を訴えた。野党候補は蔡氏が反中感情をあおって選挙に利用しているなどと激しく批判した。

討論会には蔡氏と対中融和路線の最大野党・国民党の韓国瑜(ハン・グオユー)高雄市長(62)、小政党の親民党の宋楚瑜(ソン・チューユー)主席(77)の3候補者が参加した。美麗島電子報の19日発表の世論調査の支持率では、香港の政情混乱で高まった対中警戒感の追い風を受ける蔡氏が46.5%と、次点の韓氏を25.5ポイントリードしている。

「民主的で自由な生活を続けられるかを決める選挙だ」「台湾を次の香港にしてはならない」。蔡氏は中国との統一を拒否し主権を守る主張を軸に据えた。中国がフェイク(偽)ニュースなどで統一に有利な世論を醸成しているとの問題を提起。親中批判が足かせとなっている韓氏を追い込む構えを鮮明にした。

民進党は31日にも立法院(国会)で「反浸透法案」を成立させる方針だ。中国を念頭とした「海外敵対勢力」からの指示や資金援助を背景に政治献金、選挙活動、フェイクニュースの拡散などを行った場合、5年以下の懲役などが科される。蔡氏は「民主主義を守る制度が必要だ」と訴えた。

韓氏は、蔡氏について「香港で流れた血の上で票を取り込んでいる」とし、中国への警戒感を選挙利用していると批判した。反浸透法案は「台湾人民の首に爆弾を取り付けるものだ」とし、蔡政権が法律を乱用し人権を圧迫すると主張した。

中国の情報工作の危険性は台湾メディアも盛んに報じ、選挙戦で韓氏の足かせになっている。韓氏は「メディアの9割は民進党が支配している」と指摘。報道が中国の脅威や自身への懸念をあおり、民進党に加担していると主張した。

韓氏は「総統としてどう中国と向き合うのか」との質問に対しては、質問自体が「イデオロギーに縛られている」などとして具体的な回答を避け、苦しさも目立った。

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