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ジャンボトロン 巨大画面に人々夢中(古今東西万博考)

1985年・つくば

人気アイドルのライブ映像なども放映した

1985年のつくば科学万博に巨大な「テレビ」が登場した。縦25メートル、横40メートルに広がる2000型の画面は世界最大をうたい、来場者の注目を集めた。自分の姿が映しだされることを目指し、子供だけでなく大人も屋上に備え付けられたカメラのレンズを追いかけるほど夢中になった。

つくったのはソニーで、「ジャンボトロン」と名付けた。ソニーや松下電器産業(現パナソニック)、東芝など日本の電機メーカーは当時、世界を席巻していた。競い合うように技術を開発しており、万博は技術のショーケースとしての役割を果たした。ライバルも大型ディスプレーを展示するなか、ソニーは「どうせやるなら大きいことをやろう」(創業者の井深大氏)と世界最大画面の開発を進めた。

会場内を映す取り組みでは、顔が直径10メートルで表示されるとあって大きな話題を呼び、画面に出ようとして動き回る来場者が目立った。人気アイドルのライブ映像や、アフリカの飢餓救済を呼びかけた「ウィ・アー・ザ・ワールド」のプロモーションビデオなども放映した。遠くからでも画面が見えるため、混雑していても並ばずに楽しめるとの声も上がった。

つくば科学万博は世界への情報発信に加え、技術の進展にも役立ったと指摘される。ジャンボトロンは会期を終えると、米国の教会を皮切りに、サイズを変えながら国内外のイベント施設などに納入された。五輪やサッカーワールドカップの会場にも設置され、スポーツに欠かせない存在となった。ソニーは現在も映像技術などを活用したスポーツイベントにかかわっており、ジャンボトロンはその礎にもなった。

(岩戸寿)

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