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大阪市、4区再編なるか 都構想の大枠を了承

(更新)

大阪市を廃止して特別区を設置する「大阪都構想」を巡り、大阪府議・市議らでつくる法定協議会(法定協)で26日、制度案の大枠が大阪維新の会と公明党の賛成で了承された。僅差で否決された2015年以来となる2度目の住民投票が20年11月上旬に実施される見通し。可決されれば約270万人の人口を抱える大阪市は25年元日に4つの特別区に生まれ変わる。

26日に了承された案は、現在の24区を「淀川区」「北区」「中央区」「天王寺区」に再編するとの内容。前回の住民投票の際は5区にする計画だったが、人口や税収などのバランスを考慮し見直した。

人口は最多の北区が約77万人、最少の淀川区が約60万人。新大阪、梅田、なんば、天王寺といった繁華街を各区に分散させ、税収面でも大きな差が生じないようにする。

移行に伴うコストを抑えるため、当面は特別区の庁舎を新設せず、現在の淀川区役所、大阪市役所本庁舎、中央区役所、天王寺区役所を活用する。庁舎を建てる場合と比べて初期費用を314億円抑えられるという。

ただ、区役所で職員を収容しきれない新淀川区は約2400人のうち約900人、新天王寺区は約2600人のうち約600人が新北区役所(現・大阪市役所本庁舎)に間借りする。計約1500人の職員がほかの自治体で勤務する異例の形となる。将来の庁舎建設などは選挙で決まる特別区長の判断に委ねる。

現在の大阪市議会に代わって各特別区に区議会を設置する。市議会の定数83を特別区の人口に応じて割り当てる。

特別区、身近な業務に専念 広域の課題は府に移管

大阪都構想は08年の府知事選で当選した橋下徹氏が、大阪府・市が同じような仕事をしているという「二重行政」の解消を狙い主張した。

二重行政の象徴とされたのが、大阪市などが出資した「大阪ワールドトレードセンタービルディング」と府が整備した「りんくうゲートタワービル」。高さを競い合い、非効率的な投資をしたと批判された。

都構想は大阪市を廃止して特別区を設置。住民に身近なサービスは特別区が担い、広域的な業務は府に一元化する。26日に了承された案では、特別区は義務教育や保育・子育て支援、生活保護などを担う。一方、府が担当するのは広域インフラや港湾事業、大学、病院など。府・市が将来は府域全体での管理を目指す消防や水道も大阪市から移管する。警察や市町村との連携業務は引き続き府が担う。

大阪市の一部業務を府に移管するのに伴い、市の一般財源8600億円のうち2000億円の財源を府に移管する。法定協の議論を通じ、新制度への移行から10年間は、府から4特別区に年20億円規模を支出することが盛り込まれた。

住民投票11月にも 賛成なら25年移行

20年11月上旬にも実施される住民投票で過半数の賛成が得られれば、25年1月1日に大阪市は廃止され、同年4月13日開幕の国際博覧会(大阪・関西万博)は新制度で迎える。

維新代表代行の吉村洋文知事は12月16日、住民投票の時期について「気候が安定している季節に実施した方が市民に投票してもらいやすい」と説明した。

特別区への移行日が25年元日となったのは、住民投票から4年以上の準備期間が確保でき、システム改修などに年末年始の閉庁日を使えるとの判断からだ。

また、23年春に知事・市長のダブル選と統一地方選が予定されており、「大阪市長や市議が当選後まもなく失職すれば有権者の理解を得にくい」(維新幹部)との事情も「25年元日移行」につながった。

府・市は20年1月にも国と事前協議を始める。3~4月に法定協委員が区役所に出向いて住民の意見を聞く「出前協議会」を開催。4~6月に協定書案をまとめ、秋ごろ府・市両議会に議案として協定書を提出する。

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