プーチン大統領「核戦力強化続ける」、米をけん制

2019/12/25 5:56
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【モスクワ=小川知世】ロシアのプーチン大統領は24日、米国との新たな軍備管理に関する協議が進まない限り、「核戦力の強化を続ける」と表明した。最新兵器の極超音速ミサイルシステムを週内に部隊に実戦配備し、開発を誇示する。2021年に期限が切れる米ロ間の新戦略兵器削減条約(新START)の延長交渉が停滞するなか、米国をけん制した。

24日、ロシア国防省の会合に出席したプーチン大統領(モスクワ)=AP

国防省で同日開いた会合で語った。プーチン氏は重量級大陸間弾道ミサイル(ICBM)や核弾頭が搭載できる原子力魚雷などの最新兵器を列挙し、開発が計画通りに進んでいると主張した。

目玉と位置づけるのが極超音速兵器だ。ショイグ国防相は極超音速ミサイルシステム「アバンガルド」を週内に配備すると述べ、開発を急ぐ米国に先行していると強調した。音速より速く飛び、米国のミサイル防衛網を突破できるとされる。

背景には新START延長が見通せず、軍拡競争に歯止めが利かなくなることへの警戒がある。ショイグ氏は20年の米国の国防予算がロシアの16倍に当たると指摘した。ロシアはアバンガルドなど最新兵器を新STARTの規制対象に加える用意があるとして、延長を促している。兵器開発で対抗する姿勢を鮮明にしている米国を交渉に引き出したい考えだ。

プーチン氏は会合で、米ロ間の中距離核戦力(INF)廃棄条約の失効にも触れ、米国による欧州とアジア太平洋地域への中距離ミサイル配備を注視するように指示した。米国は同条約で制限されていたミサイルの実験を8月と12月に実施した。ロシアがミサイル実験などでさらなる対抗姿勢を打ち出すことも予想される。

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