米、北朝鮮への警戒強める 硬軟両様で出方注視

2019/12/24 16:25
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【ワシントン=永沢毅】トランプ米政権が25日に迎えるクリスマスをにらんで北朝鮮が警告した挑発行為への警戒を強めている。北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)に絡む活動を活発にしているとの見方もある。米国は対話を呼びかけると同時に挑発の抑止へ強硬な姿勢もみせており、年末に向けて米朝関係の緊張が一段と増す可能性がある。

ICBM開発の可能性が指摘される平壌近郊の工場の衛星画像=AP

米NBCテレビは人工衛星写真に基づき、ICBM開発に関わる平壌近郊の平城(ピョンソン)の工場で仮設施設がつくられているのが確認されたと伝えた。この工場は2017年11月のICBM「火星15」発射の準備に使われ、金正恩(キム・ジョンウン)委員長が視察したとされる。

核問題専門家ジェフリー・ルイス氏は仮設施設について、ICBMの発射装置の製造や改修目的の可能性があると指摘する。「多くの拠点で北朝鮮がICBM計画を拡大している準備を進めている動きがみられる」と分析した。

米CNNテレビは関係筋の話として、北朝鮮が対米強硬路線への転換を計画していると報じた。北朝鮮は12月に入り北西部の東倉里(トンチャンリ)で「重大な実験」を2回実施したと表明しており、ICBMのエンジン燃焼実験とみられている。

北朝鮮は「クリスマスのプレゼントに何を選ぶかは米国次第だ」(リ・テソン外務次官)と主張する。米国との非核化交渉で一方的に区切った年末の期限に向け、譲歩を迫っていた。

米軍には北朝鮮が「なんらかの長距離弾道ミサイル」(太平洋空軍のチャールズ・ブラウン司令官)を発射する可能性があるとの観測もある。

米国は硬軟両様で北朝鮮の出方をうかがう。ビーガン北朝鮮担当特別代表は12月中旬にアジアを歴訪した際、北朝鮮に対話の再開を呼びかけた。北朝鮮高官との接触を探ったが、反応はなく実現しなかったもようだ。

一方、韓国紙の朝鮮日報は米韓両軍の特殊部隊が11月、韓国で北朝鮮指導部の掃討を目的とした訓練をしていたと報じた。金正恩氏らの排除を狙った通称「斬首作戦」と呼ばれる訓練で、その様子を撮影した写真や動画を国防総省の関連ホームページで一般に公開し、その後に削除されたという。北朝鮮をけん制する狙いがあるとみられている。

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