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地方の交通網維持へ 自治体が計画策定 国交省

国土交通省は24日、交通政策審議会(国交相の諮問機関)の部会に地域交通網の維持に向けた制度改正案を示した。原則として全ての自治体に公共交通事業の利用者数や経営上の収支といった定量目標を盛り込んだ計画の策定を促す。人口減や担い手不足が深刻な中、自治体が主導的な役割を果たすように求める。

2020年の通常国会に地域公共交通活性化再生法改正案の提出を目指す。自治体が作る計画は現在もあるが、地域によって記載されている内容にばらつきがある。策定数も500超で、策定も義務ではない。そのため国交省は原則として全国の市町村と都道府県、約1800の自治体に努力義務として計画の策定を求めることにした。

具体的にはバスや鉄道といった公共交通事業の利用者数や経営上の収支といった定量的な目標を記載する。目標が妥当かどうかや達成状況を分析、評価することも求める。また路線維持のための公的補助と計画を連動させることも促す。

公共交通路線の縮小や撤退が相次ぐ中で、地域にある旅客サービスを総動員する視点も盛り込む。スクールバスやNPOなどが手掛ける福祉輸送、自家用車を使った有償輸送といった民間の事業に着目。地域内にある民間の輸送力を把握した上で、空いている時間での他用途での活用や、園児と高齢者の同乗といった対応を検討してもらう。

複数の事業者間での過当競争を防ぐ措置も導入する。地方の中核都市では複数のバス会社が同じ路線に乗り入れた結果、運賃が下がる一方、同じ時間帯に同じ区間を走る例がある。乗客の奪い合いによって経営体力が低下し、撤退を招く事態も起こりうる。

現状ではバス事業者間でのダイヤ調整は独占禁止法に抵触する恐れがある。国交省はバス会社などの共同経営を認める同法の特例法案が提出される予定であることを踏まえて、複数のバス事業者間での等間隔運行や「15分ごと」などのパターン化されたダイヤ設定がしやすくなる措置を導入する方針だ。

次世代の移動サービスである「MaaS(マース)」は法律で位置づけた上で、支援策を講じる。現状はバス、鉄道、船舶といった複数の交通機関にまたがるフリーパスを発行する場合、事業者ごとに運賃の届け出が必要になっている。これを代表となる事業者か、あるいは共同で1つの窓口に届ければ済むようにする。

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