日韓首脳、1年3カ月ぶり会談へ 元徴用工問題など協議
【成都=宮坂正太郎】安倍晋三首相と韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は24日午後、訪問先の中国四川省成都で会談する。日韓首脳が正式に会談するのは約1年3カ月ぶりとなる。首相は元徴用工問題に関し、日韓間の請求権問題は解決済みだとの立場を改めて伝える。両首脳は両国間の対話継続や、北朝鮮情勢を巡る日米韓の連携も再確認する見通しだ。
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日韓首脳の正式な会談は2018年9月にニューヨークで開いて以来となる。18年秋に韓国大法院(最高裁)が元徴用工訴訟で日本企業に「慰謝料」の支払いを命じたことをきっかけに、日韓関係は悪化の一途をたどった。この間、両首脳は国際会議にともに参加しても、立ち話や握手、短時間の対話をするにとどまっていた。今回の会談は首脳間で両国間の懸案事項を話す機会になる。
首相は23日の日本出発前、記者団に「日韓関係を健全なものにするために韓国側に行動をとってほしい」と指摘。元徴用工問題については「日韓請求権協定は日韓国交正常化の前提であり、日韓関係の根本をなすものだ。国と国との約束は守ってもらわなければならない」と強調した。
会談でも首相はこうした考えを伝えるもようだ。文氏は日本側の対韓輸出管理の厳格化について、日本側の見直しに向けた対応を求めるとみられる。