北海道苫小牧市長、IR誘致見送りに「道庁らしい」
北海道の鈴木直道知事は23日、道庁を訪れた苫小牧市の岩倉博文市長にカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致申請見送り経緯を説明した。意見交換の中、環境影響評価(環境アセスメント)の条例対応や時期などを、岩倉市長は「大変申し訳ないが、あまりにも道庁らしい」と苦言を呈した。
冒頭で鈴木知事は「苫小牧市では早くから岩倉市長を先頭に、市の職員や地元経済界をはじめとして一体となってIRの誘致に向けて取り組みを進めてきた」と敬意を表明。「IRについてはピンチをチャンスに変える原動力として思いは変わらない」とも伝えた。
岩倉市長は「我々も少し驚きながら状況の推移を見守ってきた」。北海道庁は7年後にも再挑戦するとしているが、岩倉市長は「民間事業者はそこまで待ってくれない」と厳しく指摘した。
会談後に記者団の取材に応じた岩倉市長は、IR誘致の申請権者が都道府県や政令市になっていることを挙げ「引き続き道庁と連携し状況を見守っていく」と話した。