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先輩・後輩で情報漏洩か 総務相「天下りは厳正に」

かんぽ生命保険の不適切販売を巡り、鈴木茂樹・総務次官が行政処分案などの情報を漏洩していたことが20日、明らかになった。監督官庁の事務方トップが情報漏洩した相手は総務次官の先輩で日本郵政の鈴木康雄・上級副社長。高市早苗総務相は「先輩・後輩の関係で情報漏洩してしまった」と指摘し、「今後は天下りは厳正に対処したい」と述べた。

高市総務相は午後5時すぎから総務省内で緊急の記者会見を開き、次官による情報漏洩を明らかにし、「誠に残念で、おわび申し上げる」と頭を下げた。

漏洩の背景については「二人は旧郵政省採用の先輩・後輩。何かやむを得ない事情があったのだろう」と述べるにとどめた。今後、自身が日本郵政の取締役を認可する際には「厳正に対処したい」と力を込めた。

緊急会見は1時間弱に及んだ。高市氏は会見場を後にする際、「非常事態」と表現し、「新しい体制で、総務省一丸となって全力で働きたい」と強調した。

年の瀬に起きた突然の次官辞任に同省職員にも動揺が広がった。

30代の男性キャリア官僚は次官辞職をこの日午後、職員用の連絡サイトで見た。2020年度予算案が閣議決定した時期の異動に違和感を覚えたが、その後にニュースで「情報漏洩」という事実を見たときは「驚いて声も出なかった」。職場でもどよめきが起きたという。

男性は「次官経験者が2人も関与しており、組織としての信頼を失う行為。申し訳ない」と声を落とす。ただ「先輩後輩という関係だけで起こりうる問題なのだろうか」と述べ、監督官庁の幹部が監督される側の幹部に就任する天下りの現状に首をひねった。

50代の男性職員も20日夕方のニュースで更迭を知ったといい、「処分を下す側の監督機関としてあってはならないこと。真相をきちんと明らかにしてほしい」と注文をつけた。

60代の男性職員は「郵便局は国民の生活に最も近いもので、国民の怒りが倍増しても仕方がない。いったい誰の姿をみて仕事をしていたのか。国民のための公務員ではないか」と怒りをあらわにした。

「何も話すことはない」。東京都千代田区の日本郵政本社では、帰宅する社員たちが固く口を閉ざし、足早に社屋を後にしていた。若い女性社員は小走りで会社を離れ、黒いコートを着た中年の男性社員は「いま大変なときなので」と一言だけ残して去って行った。

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