ヘリウム不足「深刻」、再利用訴え 日本物理学会など

2019/12/20 19:39
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ヘリウム不足に関する声明を説明する日本物理学会副会長の勝本信吾東大教授(20日、文部科学省)

ヘリウム不足に関する声明を説明する日本物理学会副会長の勝本信吾東大教授(20日、文部科学省)

日本物理学会などは20日、超電導の研究や半導体の製造に用いるヘリウムが国内で不足し、研究機関などに影響が出ていることを受け、対策を訴える声明を出した。研究者にヘリウムの再利用を促すとともに、再利用をしやすくするよう、高圧ガスを扱う際の規制緩和などを政府に求めた。不足が長引く場合に備え、国内にヘリウムを備蓄する拠点を置くことも提案した。

日本天文学会や東京大学など47団体が共同で発表した。物理学会の勝本信吾副会長(東大教授)は「過去のヘリウム不足は供給が一時的に停滞したためだったが、今回は世界的な需要増が影響しており、より深刻だ」と訴えた。

東大物性研究所が7月に実施した研究機関への調査によると、ヘリウムの価格が昨年度に比べ2倍に上昇したり、そもそも買えなかったなどの回答があったという。

ヘリウムは極低温を実現できる唯一の冷媒だ。使用後のガスを液化すれば再び冷媒として使えるが、液化施設を持つ研究機関は少ない。

日本はヘリウムの100%を輸入に頼っている。近年、中国などアジアを中心に需要が増えており、最大の生産国の米国が供給を絞っていることも影響し、国内で需給が逼迫している。

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