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九州の防災・治水に重点、2020年度予算案 長崎新幹線は一服

政府が20日閣議決定した2020年度予算案で、九州の公共事業関連は建設中の立野ダム(熊本県南阿蘇村)など防災・治水分野への重点配分が目立った。22年度の暫定開業へ向けて整備が進む九州新幹線西九州ルート(長崎新幹線)については国費を積み増す一方、武雄温泉―長崎間の工事が終盤に入り、建設事業費は微減となった。

国の公共事業全体の費用として関係費(通常分)を前年度比0.1%増の6兆668億円とした。なかでも防災・減災に手厚く配分しており、治水分野へは2.4%増の8265億円を配分している。うち、河川改修費等は1.7%増の5221億円とした。九州でのダム整備に向けて予算を計上したのは6件だった。

額が最大だったのは立野ダムで8割増の101億円だった。今年相次いだ台風被害や17年の九州北部豪雨を踏まえ、集中的に整備する「治水リーディング・プロジェクト」にも採択されている。同プロジェクトには北九州市で進む小倉都心部浸水対策推進プランも選ばれた。

本明川ダム(長崎県諫早市)は倍増の41億円となった。城原川ダム(佐賀県神埼市)も3割増の9億円となっている。一方、今年度に351億円を計上していた小石原川ダム(福岡県朝倉市)工事が終盤となったため来年度での予算には盛り込まれていない。

交通インフラでは、整備新幹線に九州新幹線と北陸新幹線の合計で1.5%増の804億円を国費として投入する。人件費や資材費の上昇を受けて積み増した。

建設費の総額も見直しており、九州新幹線は工事中の武雄温泉―長崎間について1188億円上積みして、5009億円としている。ただ、20年度の建設事業費は「開業に向けて工事が進捗し、土木工事などが一服した影響」(国土交通省)で8億円減の750億円となった。

佐賀県内で未着工になっている新鳥栖―武雄温泉間については、与党プロジェクトチーム(PT)がフル規格での整備を求めていることに対し、佐賀県が反発しているため、同県に配慮して環境影響評価(アセスメント)費用の計上を見送った。追加補正予算案での計上の可能性については「佐賀県の同意があっての議論だと承知しているため、コメントは差し控える」(財務省)とした。

福岡市営地下鉄七隈線の天神南―博多間の延伸工事を含む都市鉄道ネットワークの充実に向けては2.4%増の172億円を配分した。七隈線の延伸工事は16年の道路陥没事故の影響で遅れていたが、陥没箇所のトンネル再掘削を11月に完了するなど22年度の開業に向けて前進している。

空港関連の予算は26%減の562億円となったが「那覇空港の滑走路が完成した影響が大きい」(財務省の担当者)。内訳については今後決まる予定だが、2本目の滑走路の工事が進む福岡空港や20年4月の民営化に向けて準備を急ぐ熊本空港の整備に充当される見通しだ。

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