JR九州、自動運転列車の走行試験 資格なくても運転席に

2019/12/20 19:50
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走行試験には、蓄電池で走る電車「DENCHA(デンチャ)」を使う

走行試験には、蓄電池で走る電車「DENCHA(デンチャ)」を使う

JR九州は20日、在来線向けの自動列車運転装置の走行試験を始めると発表した。制限速度の範囲内で、列車の加速や減速、停車が自動でできる独自システムを開発しており、試験結果なども踏まえて2020年中の実証運転を目指す。人口減少などで国家資格を有する運転士不足が懸念されるなか、資格がなくても乗れる「ドライバーレス」の実現を目標に置く。

「運転士が操作することなく、停止位置に自動で止まります」。同日公開した事前の試験の映像を見ながら、JR九州の担当者が説明した。映像では、線路を走る列車がゆっくりと駅に停車した。

走行試験はJR香椎線の西戸崎駅―香椎駅で2両編成の蓄電池電車を使う。終電後に運転士がいる状態で制御機能や乗り心地などを確認する。試験期間は20年2月中旬までで、25日ほど試験する予定だ。

自動列車運転装置を使うと列車が駅で自動で停車する(20日、福岡市)

自動列車運転装置を使うと列車が駅で自動で停車する(20日、福岡市)

システムの開発は日本信号と進めている。電車には独自の自動列車運転装置(ATO)を取り付け、線路上に置く駅の停車位置や信号情報をやり取りする装置を増やす。

電車にもともと備える自動列車停止装置(ATS)が電車の位置情報や速度、信号までの距離などを計算し、非常ブレーキをかける制限速度を設定しているが、ATOはそこから運転のパターンを作り、駅や信号、カーブで減速したり止まったりする。ATO独自の制限速度も設ける。運転士以外の係員が乗車し、緊急停止や避難誘導などを担う。

JR九州は試験結果のほか、第三者委員会の安全性評価などを踏まえて国土交通省に認可を申請する。20年中に営業列車に運転士が乗った状態での実証運転を目標にしており、JR九州の青柳俊彦社長は「国交省と相談しながら進める。実証から2、3年中には営業運転を目指す」と話した。

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