未来面「あたらしい時代です。」

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どんなセンサーで何を「見える化」したいですか?
読者の提案 川合尊・日本特殊陶業社長編

2019/12/23 2:00
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川合社長の提示した「どんなセンサーで何を『見える化』したいですか?」という課題に対し、多数の投稿をいただきました。紙面掲載分を含めて、当コーナーでその一部を紹介します。

■やる気を色で表現

杉山勇三(会社員、45歳)

未来の人間の仕事は、AI(人工知能)やロボットにはできないことが中心となりそうだ。人と人のつながりやクリエイティブな発想を生み出す思考だったり、ちょっと想像がつかない部分もあるが…。人の生産性を上げるにはAIを使って効率的に動くこともあるほか、人が生き生きと働くことでも生産性が上がるのでは?と考える。「顔の表情」や「脳波」「メールで打っている文脈」「電話や会話での言葉やトーン」などを検知して、やる気のある最適な精神状態で仕事ができているのかを色で表現できれば役立ちそうだ。まずは自分自身に可視化(プライバシーの問題もあるので)し、精神状態のセルフチェックやありたい精神状態と比較するためにも、やる気(精神的な熱量)の可視化ができると良いと思う。将来的にはAIによるライフカウンセラーができればと考える。

■伝統を受け継ぐセンサー

細見勝(会社員、47歳)

日本には世界に誇る数多くの伝統技術があり、守っていかなければならない文化がある。しかし、その技術を継承する人材がなく、惜しまれて幕を閉じるものがあると耳にする機会が増えてきた。長年の修行で身に付けられた職人の技や感覚は、簡単には習得できるものではないと思うが、その作業中の職人の動きや体重のかけ方等と出来上がった製品との関連性を分析することで、限りなく本物に近づけて再現できるのではないかと考えた。特に職人の熟練したその手さばきを、センサーで情報収集し解析することで、職人の感覚に頼らなければならない製品の温かさを実現したい。食の分野でも気温や湿度によって火加減や味付けを変えるという料理人は少なくない。少子高齢化で伝統を引き継ぐ人材が減少していく中、日本の技術者の感覚や料理人の味覚等の伝統、文化をセンサーによって未来に受け継いでいく時代がそこまで来ている。

■動物の体調を見える化

槙矢智史(産業能率大学経営学部2年、20歳)

私はペットの体調をスマートフォンでのカメラ等で見える化することを提案する。人間同士では、言語を使ってコミュニケーションをとることができる。そのため体調が悪くなったとき、相手に伝え、対応することができる。しかしペットはどうか。人間とは異なり、相手に気持ちを伝えることができない。友達の家に遊びに行ったとき、ペットの様子が悪くなり、私は戸惑った。動物に対する専門知識がある人なら、見た目で体調をある程度把握できるだろう。しかし、そのような人はそう多くはいない。そこでペットの体調が見えるようになれば、病院につれていくべきかどうかを飼い主がすぐに判断することが可能になる。こうなれば、重度な病気を早期に見つけることにもつながる。動物の体調が見えるようになれば助かる命が増えると思う。そのような時代を私は待ち望んでいる。

【以上が紙面掲載のアイデア】

■待ち時間の可視化

林俊輔(海陽学園海陽中等教育学校3年、15歳)

僕の考えるセンサーとは「待ち時間の見える化」だ。待ち時間というと遊園地を想像するかもしれないけれど、飲食店での待ち時間を想定している。3Dセンサーが容器内に付いていて、事前に内容量を登録する。消費者が食べているときに容器をセンサーで透視してどれくらいの速度で食べているか、量はどれだけ減ったかを計算してあと何分で食べ終わるかを計算する。もちろん食べ進めている間にペースダウンするので、それも考慮に入れる。センサーは容器内だけでなく店内にも複数個所付いており、顧客の人数や、食後の会話時間なども推測するようにしたい。この容器内と店内に付いているセンサーを利用して待ち時間を推定し、これを会員アプリなどに掲示することでリアルタイムに待ち時間を見ることが可能となる。このようなサービスが実現すれば、待ち時間の少ない飲食店の実現が可能になる。

■カラダの見える化

魚谷有里(会社員、25歳)

日々、寝不足や栄養不足を感じているが、何がどのぐらい必要かは分からない。何時間寝ればどのぐらいスッキリするのか分からず、そのまま寝不足になったり、たくさん寝てしまって逆に疲れたりする。そこで、何時間寝ればどのぐらいスッキリするのか見える化できれば、自分の選択したスッキリ感を得ることができる。栄養不足だとわかっているが、具体的に自分に今何が足りていないのか、何が不足すると身体のどの部分に響いてくるのか分からない。不足する栄養素の見える化をすれば、効率的に質の良い栄養を摂取でき、健康な身体に近づく。カラダの中が見えるセンサーで身体の健康を見える化し、病気や疲労の予防ができるようになれば、人々の安心と健康な生活を築くことができる。そのセンサーが各家庭に1台設置できる身近なものになれば、手洗い、うがいの感覚で、手軽に不健康を予防できるのではないだろうか。

温暖化ガスを管理する

川中祐一(経営者、63歳)

地球温暖化の要因と言われている二酸化炭素(CO2)は、日々の生活の中で深い思慮もなく排出され続けている。我々の子孫の時代になった時、本当に温暖化の悪影響を受けない状態になっているのか、非常に不安を感じる。生活や産業、輸送など各分野いずれも、センシング技術を使って、現在のCO2排出量を「見える化」することが、人の生活や生産活動のあり方を変える大きなインパクトになりえるのではないか。コストが安く、小さなものから大きなものまで全ての排出源に取付可能な管理センサーを作ってもらえないだろうか。

■自分では気付かない体の変化

大場拓也(ビジネスコンサルタント、61歳)

長年、予防と医療の業界で仕事をしてきた。健康診断や病院での検査でも認識されないわずかな日常の変化(口臭、体幹のずれ、歩行時の左右の振れ、声のトーンや滑舌の変化、問い掛けに対するレスポンスの遅れ)をセンサーやカメラ、AI(人工知能)スピーカーで検知し、知らせてくれる。そのような仕組みが実現すれば、未病の更に前の段階で気付き、予防処置が取れるのではないだろうか。そうなると、医療費を抑制できると考える。医療保険にも活用できるのではないだろうか。

■活気の見える化

白井 裕介(会社員、38歳)

人が放つ「ポジティブエネルギー」をセンシングしたい。ここで言うポジティブエネルギーとは熱気、笑顔、笑い声など前向きな反応の総和のことだ。

例えば、口角がどれだけ上がっているか、声のトーンがどれだけ上がっているかといった体の変化をセンシングし、数値にする。それによって人の「活気」を定量化できる。その場にいる人々がどれだけ楽しんでいるか、幸せか、やる気に満ちているかといったことをとらえられるようになるだろう。

企業の職場ではいま、働き方改革が広がっている。改革の効果をポジティブエネルギーで定量的に計測できれば、有効性の検証と次のアクションにつなげる基準になる。センサーによって、個人、家族、職場のポジティブエネルギーの変化を見える化できる未来をつくりだしてほしい。

■「感情センサー」で豊かな暮らし

石沢 雄大(会社員 33歳)

「人間の感情」をセンサーで見える化したい。感情は、体温や筋肉への力の入り具合、表情、声のトーンなど私たちの身体に様々なかたちで表れる。それらを複合的に感知するセンサーがあれば、感情を見える化できる。

相手の感情に気づかず、自分の不用意な言動で人間関係を悪化させたり、ビジネスチャンスを逃したりした経験はないだろうか。感情をとらえられるセンサーを活用すれば、そうした場面で相手を思いやることが可能になる。

自分自身の感情ともうまく付き合えるようになる。例えば、自動車に組み込んで、運転者の感情の起伏を検知してみてはどうだろう。安全運転を促すガイダンスを流すといった方法で、事故を防げる。こうした「感情センサー」があれば、豊かな暮らしを実現できる。

■睡眠をセンシング

高橋 雄一(会社員 50歳)

朝起きた瞬間に、体調の異変に気づくことがある。しかし、短い時間に自分の体調を気遣う余裕はあまりない。そのようなときにセンサーを生かせないか。

夜間に呼気や呼吸音をセンシングしておく。レポートができていたら、朝でも目を通せるだろう。異変への対応策が記してあれば、大いに役立つ。体調が良い時のデータも、健康への日頃からの配慮につながる。遠く離れた家族の状態について、スマートフォンなどで毎日知らせてくれる機能があったらさらにいい。

睡眠センシングで、体調変化の予兆をとらえられるかもしれない。インターネットを通じて、かかりつけの医師にセンシングレポートを提出することも可能だ。

寝ている時間は人生の3分の1とも言われ、多くの時間を睡眠に費やしている。上手に管理したい人は多いはずだ。睡眠センシングはその救世主とならないだろうか。

■好奇心を測って働き方改革

大住友則(会社員、48歳)

職場では、働き方改革という掛け声がかけられ、ホワイトカラーの生産性を上げることが日本経済の成長に必要不可欠であると言われている。そこで、上司が部下の好奇心をかきたてる仕事を割り振ることができるといった、人の好奇心を計測できるセンサーはどうだろう。生産性を上げるため、会社は彼らの給料をアップさせるといった、インセンティブを取りがちである。しかし、これほどまでにモノに満たされた日本で、彼らのインセンティブはもはやお金ではなく、自らの持つ好奇心をかきたてる仕事をして達成感を得る事だと思う。ただ、好奇心というものは、上司は部下とのコミュニケーションの中から、彼らの表情、口調から推察するしかない。提案するセンサーが、部下とのコミュニケーションツールの一つとして役立ち、日本のホワイトカラーの職場が少しでもやりがいのある場になればよいと思う。

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