牛舎内を5Gで遠隔監視、帯広畜大とドコモなど実証
帯広畜産大学は19日、金属加工の土谷製作所(札幌市)、NTTドコモと組んで乳牛の健康状態を遠隔監視する実証実験を始めた。次世代通信規格「5G」と人工知能(AI)を活用し、餌を食べたり水を飲んだりした回数を分析して牛の病気や発情を早期発見する。
帯畜大の牛舎(帯広市)に土谷製作所が開発したカメラを複数台設置し、ドコモが5G通信を整備した。実験は2021年12月までの予定で、22年秋には酪農生産者の負担減につながるシステムを公開する計画だ。
東京理科大がAIを活用し、画像から個体別の行動データを収集する。酪農の現場でも人手不足は深刻で、担い手不足で一戸あたりの飼育頭数も増えている。画像による遠隔監視はタグをつけて管理するよりもメンテナンスの手間を省ける。乳牛を効率よく管理できるシステムとして酪農家に需要があるとみている。