諏訪東京理科大、次世代無線技術で河川水位自動計測

2019/12/19 18:27
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公立諏訪東京理科大学(長野県茅野市)を中心とする産官学研究グループは19日、次世代の無線通信技術を活用して河川の水位を自動計測するシステムを開発し、実証試験を開始したと発表した。山奥にある河川でもデータ送信が可能で、遠隔地にいても河川の氾濫の可能性を把握できる。機器も低コストで整備可能という。水害などの防災対策に役立てたい考えだ。

低消費電力で長距離送信ができる無線技術を活用して水位データを送る

水圧の変化から水位を計測する圧力センサー

今回の研究開発は、地域の課題に技術開発で対応する茅野市の「『スワリカブランド』創造事業」の一環。小林誠司特任教授が中心になって開発を進めている。

開発した自動計測システムは無線通信機器と水圧の変化を水位に変換する圧力センサーで構成している。低消費電力で長距離通信が可能な次世代無線技術「LPWA」と全地球測位システム(GPS)を組み合わせ、計測した水位データを茅野市役所の受信装置に送信する仕組み。LPWAは送信データ量は小さいが、携帯電話の電波が届かないような山間部でも利用できる。

水位計測機器は低コストで整備できるのも特徴。今回は地元企業と共同で開発した。乾電池で稼働するほか設置も簡単で、機器を据え付けたポールを打ち込むだけで済むという。従来の装置に比べ、工事費込みで4分の1程度のコストで整備できるという。

研究グループでは同市内にある公園や工業団地、リゾート関連施設などの協力を受け、合計6カ所の河川やため池に水位計測機器を設置した。実験の結果、刻々と変化する水位をセンチメートル単位で計測し、データを自動送信できた。遠隔地にいてもパソコンなどで水位データを把握することも可能になった。

同大学によると、茅野市から25カ所に今回の水位計測装置の設置を要望されており、研究グループは順次整備する計画。山間部の小さな河川などの異常を早期にとらえ、市街地への影響を予測できるようにしたいという。また研究グループは機器の省電力化にも取り組む。

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