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19年度の実質成長率は0.6%、20年度は0.5%成長 NEEDS予測

消費増税後の反動減を経て、内需は緩やかに回復

日本経済新聞社の総合経済データバンク「NEEDS」の日本経済モデルに、内閣府が12月9日に公表した2019年7~9月期の国内総生産(GDP)の2次速報値を織り込んだ予測によると、19年度の実質成長率は0.6%、20年度は0.5%の見通しになった。

19年7~9月期の実質GDPは前期比0.4%増(年率換算で1.8%増)だった。個人消費や設備投資などが上方修正され、成長率は1次速報から0.3ポイント上方修正された。

10~12月期の成長率は、消費増税後の反動減や台風の影響で大幅な落ち込みを見込む。20年に入ると消費や設備投資は緩やかに回復し、輸出もプラスの伸びを取り戻す。

10~12月期は乗用車販売など落ち込む

19年7~9月期の駆け込み消費は14年の増税時より小幅だったが、10月の消費関連指標の一部は想定以上に悪化している。特に、自動車などの高額商品は増税後の落ち込みが著しい。日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が発表した国内乗用車販売台数は、NEEDS算出の季節調整値で10月が前月比27.1%減、11月は同15.1%増だった。10月は台風などの影響による押し下げもあったことを考慮すると、11月の戻りは弱い。

企業業績の悪化などもあり、所得も当面は大きな伸びは期待できない。日本経済新聞社が12月10日に公表した19年冬のボーナス調査(12月2日時点、526社対象)によれば、全産業の1人当たり支給額(税込み、加重平均)は18年冬比0.99%減だった。本予測では、10~12月期の消費を前期比2.0%減と見込んでいる。

ただ、雇用環境は依然として良好で、所得も徐々に回復する見込みであることから、20年以降の消費が緩やかながら回復していく。19年度の消費は前年度比0.2%増、20年度は同0.4%増になるとみている。

設備投資は20年以降に緩やかな回復

7~9月期の設備投資は堅調だったが、一部で起きた増税前の駆け込みへの反動もあり10~12月期は減少する見込みだ。内閣府が12月12日に公表した10月の機械受注統計では、設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需(季節調整値)」は前月比6.0%減だった。4カ月連続の減少で、内閣府は基調判断を「足踏みがみられる」に下方修正した。10~12月期の設備投資は前期比1.5%減を見込む。

一方で、企業の設備投資意欲は依然として根強い。12月の日銀の全国企業短期経済観測調査(短観)でも、19年度の設備投資計画は9月調査から大きく下方修正されることなく前年度比プラスで推移している。省力化に向けたソフトウエア投資などが底堅く、20年以降の設備投資は緩やかな回復基調をたどるとみている。19年度の設備投資は前年度比2.0%増を見込む。20年度は減速するものの、同0.6%増とみている。

10~12月期の輸出は横ばい

日銀が12月18日に公表した11月の実質輸出は前月比1.7%減だった。サービス輸出も低調だ。財務省が12月9日に公表した国際収支統計では、10月のサービス受取額(季節調整値)が前月比0.6%減となった。一方、経済協力開発機構(OECD)の景気先行指数(CLI)には底打ちの兆しがみられる。本予測では、10~12月期のGDPベースの輸出は前期比横ばいになると見込んでいる。

米中貿易摩擦はさらなる激化は回避されるが、関税の大部分は維持され、高率関税が定着するとみている。

20年以降の輸出は前期比プラスで推移するが、海外経済の大幅な回復は見込めないため、輸出の伸びも緩やかなものとなる。19年度のGDPベースの輸出は前年度比1.3%減、20年度は同1.0%増を見込む。

なお、今回のNEEDS予測は、日本経済研究センターが19年12月に公表した改訂短期予測をベースにしている。

(日本経済研究センター 田中顕、デジタル事業 情報サービスユニット 渡部肇)

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