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レノボ創業の柳氏引退、IBM事業買収で世界企業に

【北京=多部田俊輔】中国パソコン大手レノボ・グループの創業時の中核メンバー、柳伝志氏が年末に引退する。米IBMのパソコン事業買収をテコにレノボを世界を代表するパソコン大手に育て、中国企業が世界で事業展開する先駆けとなった。中国の改革開放で生まれた有力企業の創業者の高齢化が進んでおり、円滑な世代交代が経営課題となってきた。

レノボを創業した柳伝志氏

柳氏はレノボの筆頭株主である複合企業、聯想控股(レジェンド・ホールディングス)の董事長として活躍してきた。同社が18日に柳董事長の年末の辞任を発表した。

75歳の柳氏は1966年に人民解放軍の軍事電信工程学院を卒業後、政府直属の中国科学院でコンピューターを研究。中国科学院が84年にレノボの前身企業を設立した際の中核メンバーとして活躍し、レノボを中国パソコン最大手まで押し上げる手腕を発揮した。

中国市場を固めた後は世界に打って出た。2004年に合意した米IBMのパソコン事業の買収を陣頭指揮した。買収後、最高経営責任者(CEO)に元IBM幹部ら外国人を登用するなどレノボのグローバル化を推し進めた。

「技術に溺れずに顧客と地域を重視しなさい」が持論だ。レノボが経営不振に陥った際にCEOを中国人に戻したものの、取締役の過半は外国人が占める。NEC富士通のパソコン事業も傘下に収め、現地出身の幹部に経営を任せる社風の基盤を作り上げた。

一方、1998年から2013年まで国会に相当する全国人民代表大会(全人代)の代表を務め、党の最高意思決定機関、共産党大会の代表も歴任した。政治指導者と太いパイプを持ち、中国政府から支援を受ける体制を築いたとされる。

「企業教父」と呼ばれ、若手経営者にも影響を与えた。中国配車アプリ最大手の滴滴出行(ディディ)の柳青総裁は柳氏の子として知られる。

中国では改革開放後の80年代から多くの企業が生まれたため、有力企業を創業した経営トップには高齢も目立つ。華為技術(ファーウェイ)の任正非氏や海爾集団(ハイアール)の張瑞敏氏も柳氏と同じ40年代生まれだ。アリババ集団を創業した馬雲(ジャック・マー)会長が9月に退任したが、世代交代の行方に注目が集まる。

聯想控股の後任董事長には柳氏の秘書などを務めた寧旻・最高財務責任者(CFO)が就く。柳氏は顧問などとして経営に助言する。

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