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中国初、国産空母が就役

南シナ海に配備、高まる緊張

【北京=羽田野主】中国が初めて建造した国産空母が17日、就役した。中国国営中央テレビ(CCTV)がトップニュースで習近平(シー・ジンピン)国家主席が就役式に出席する模様を伝えた。国産空母は海南島三亜の海軍基地に配備した。複数の国が領有権を主張する南シナ海ににらみをきかせる狙いがある。日米や東南アジアの各国は警戒を強めている。

国産空母は「山東」と命名した。2013年11月に着工し、17年4月に進水した。南シナ海を所管する南海艦隊に所属し、台湾有事も視野に入れる。

ただ、17日のCCTVは約5000人の軍人らが集結した就役式の模様を大きく扱いながらも習氏の肉声はほとんど伝えなかった。日米や南シナ海の周辺国の反発を意識した可能性がある。

中国は12年に旧ソ連製の船体を改修した初の空母「遼寧」(排水量5万トン級)を就役させた。当面は遼寧と山東の2隻体制となる。国営の軍事専門紙「国防時報」は「東アジアにおける海軍大国の地位は揺るがなくなった」との専門家の見方を紹介した。

山東は遼寧と同じそり上がった船首甲板から発艦する「スキージャンプ式」を採用した。艦載機に搭載できる武器や燃料が少なく、固定翼の早期警戒機を運用できないなどの課題は残した。北京の外交筋は「東アジア地域の米中軍事バランスを崩すほどの影響力はまだない」と指摘する。

米国にはむしろ中国が配備した対艦弾道ミサイル「東風21D」や米領グアムの軍事基地を射程に入れる「東風26」などの弾道ミサイルを警戒する声が強い。それでも中国が空母建設に突き進むのは米国に空母と核戦力で圧倒されてきたためだ。

米国は1996年の「台湾海峡危機」に際して空母を派遣した。台湾で初めての総統直接選挙の際に台湾の独立をけん制するために、中国は近海でミサイル演習を実施。米国が2隻の空母を派遣すると、中国は演習の中止に追い込まれた。中国の最高指導部には空母建設は国威発揚につながるとの判断がある。

中国の空母はいずれも通常動力。18年に中国の造船大手が原子力空母の建造構想を明かしたが、開発の遅れで実現のめどが立っていないという。

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